中国通信機器ファーウェイ・ＺＴＥ 米制裁で打撃必至

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• 葛生 寛征

  株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ

  ・2018年04月18日

  前回Huaweiが米国エンタープライズ市場から締め出しを食らった際、日本は同調しなかったが、今回のようにイランや北朝鮮への不正な技術供与となると国際世論の手前歩調を合わせてくる可能性もある。
  
  また、国内の通信事業者への影響も懸念される。以前聞いた情報ではNURO光のG-PONはOLTはHuawei製でONUはZTE製だったので、米のチップベンダーから部品供給を受けられず生産できないとなると端末調達の問題から工事の遅れなどが予想される。
  同じく、ケーブルテレビ事業者はシェア8割りがGE-PONだが、最近は価格の安さからG-PONを採用する事業者も多く、中でもHuaweiは高いシェアを持っている(MSOではイッツコムやスターキャットなどが採用している)ので、NUROと同様に調達の問題が発生する可能性がある。
  
  G-PONのOLTとONUの接続についてITU-Tで一応標準化されているので、別のG-PONベンダー(例えば米ノキアなど)から調達は可能だが、相互接続については現状保証されていないので、実際に接続できるかどうか検証が必要となり、その場合少なくとも数か月はかかると予想される。
  
  今後、2020までに放送法改正でIP放送が開始された場合、G-PONを含むFTTH通信は必要不可欠で、この問題が放送・通信の融合に少なからず影響を与える可能性がある。