フランスで「世界初」の3Dプリンター製公営住宅、6月に初入居
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注目のコメント
もとのニュースはこちら(英語ですが動画があるのでわかりやすいです)
http://www.cbc.ca/news/technology/3d-printed-building-1.4614155
ポリマーを使用…つまりセメントやコンクリートといった建設材料ではなく、3Dプリンターで最も汎用的に使用される樹脂系の材料を使って、本当にそのまま大きな家を出力しちゃったというような話のようです。
力技ではありますが、その実行力は賞賛ものですし公営住宅でも採用される柔軟性はうらやましい限りです。
ただ、内壁と外壁をポリマーで作製してその中を鉄筋コンクリートで充填するのであれば、それはただのポリマー型枠を使った分厚い壁構造でしかありません。
3Dプリンター最大の長所である即時性は発揮されませんし、建築としては基礎も柱も梁もないのでハンパな構造です。
コストについては触れられていませんが、18日間という施工日数は短くはないですよね。
私は、建築×3Dプリンターの最大の課題はやはり対象物がプリンターよりも大きいことで、家やビルをそのまま出力するのはどうにも非効率ではないかと考えています。
それならばむしろ現行のプレハブ工法のように、ライン化・ユニット化を追及した方が全体としては効率がいい気がするのです。このライン化の部分に3Dプリンターを採用して意匠性に富んだユニット部材を作製できる、といった長所はあるかもしれませんが。
これは私の職業柄ですが、3Dプリンターという工業技術を建設分野にそのまま適用するのではなく、建設材料を3Dプリンターに適用可能にするアプローチの方が、安価でしかなかった建設材料がもう一段進化できる可能性があるのではと思っています。
3Dプリンターで作った家は、既存技術で作られた家の複製版にしかなれないと思うので。安田さんが紹介されている元ニュースの動画を見たら、結構カッコよいなぁと思っちゃいました。確かにこれは地元では話題になっていそうです。
安田瑛紀さんに同意です。
建築で3Dプリンタを使用するメリットは、建材工場を建築現場に作ることで建材輸送費を削減できる、その一点に尽きる気がします。