【倒産ルポ】ブームはもう去った?「シェアハウス倒産」の衝撃
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シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営していたスマートデイズが昨日、民事再生法の手続きを申請しました。本日、早速、帝国データバンクの内藤記者による「倒産ルポ」をお届けします。
シェアハウスを聞くと、香取慎吾さんが主演したドラマ「人にやさしく」が頭に浮かびますが、それ以降、急激に日本でシェアハウスが増えたような気がします。僕の友人も何人か住んでいて、一様に「楽しい」とポジティブな評判を聞いていたのですが、経営するのは簡単ではないようですね。
今回の案件で気になったのがスルガ銀行の融資です。なぜ1億円もの大金を簡単に融資してしまったのか。裏付けはなんだったのか。今回の一件は、どことなくサブプライムローンの話に似ていて、この先も注視する必要がありそうです。取材・執筆を担当しました。
本文にもあるように、スマートデイズの情勢急変が表面化したのは昨年10月ですが、無理のあるビジネスモデル、売上高の急激な伸びなどから、それ以前から注目していた案件でした。
危ういベンチャー企業によく見られる倒産パターンをたどった案件でもあります。
しかも今回の民事再生で「終わり」ではなく、これからいろいろな問題の「始まり」になりそうです。引き続きシェアハウス問題は追っていこうと思っています!
【以下、12日夜追記】
本日行われたオーナー向け説明会の場で、申立代理人が「破産の可能性」を示唆したそうです。スマートデイズの資金は底を尽きかねない状況であり、いよいよ入居者への影響が懸念されます。。儲け話に有名人が出るタイミングというのは、大体が「フラグ」。本件のベッキーだったりコインチェックだったり…顧客獲得を狙って分かりやすい「アイコン」を使うフェーズ、またそれでその投資手法に一般的な関心が高まるので、当該企業以外も活動を活発化させる。ただ投資活動の活発化は、需給的には高値掴みにどんどんなっていくわけで、基本的には良いサインではないと捉えている。
ちなみに、倒産事由については、多分資金繰り。
同社が先に建設をして、それをオーナーに販売する形態だと思う。そうであれば、建設費用というキャッシュアウトがあったあとに販売という入金がある。また、あとは販売できないと同社の在庫として販売できるまで残る。
売却が出来なければキャッシュインはないし、販売できないで運営していても稼働率が低ければ十分なキャッシュインがない。かといって、サブリースではなく売却しようと思っても、シェアハウスは運営機能も必要だから買い手がいない。
あとは、家賃保証をしていて、そこが引き下がってはいるが、これまでそこで逆ザヤになっていれば、これまでのキャッシュの積み上げが不十分な可能性もあろう。