総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を首都圏中心に全国展開。総合スーパー事業では「アピタ」、「ピアゴ」も。居抜き物件も活用し地域密着の店舗開発。PBにも注力。
時価総額
2.36 兆円
業績
BBT大学大学院と豪・ボンド大学と提携するBOND-BBT MBAプログラムを中心に、幼児から社会人に至るまで幅広い年齢層向けにスクールを展開。独自の遠隔教育が特徴。
時価総額
54.9 億円
業績
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これは決して在庫が過剰というわけではなく、売場坪数当たりの売上高(坪効率)は大手スーパーの3倍以上ですので、帳尻は合ってます。
それから、ドンキの財務数値で驚くのは広告宣伝費をほとんど使っていないこと。皆さん、ドンキの折り込みチラシとかテレビCMとかネット広告、見たことないですよね?
マーケティングの世界では、小売業にとって最も本質的な広告や販促手法は売場だと言われます。または売場での顧客体験価値(UX)。この点においてドンキほど優れている企業はそう多くありません。
(katoさん、ご指名ありがとうございます)
https://newspicks.com/news/837312
こちらでもコメントしましたが、表に現れる、圧縮陳列を裏で支えているのは、店に相当権限移譲をし、仕入れや品ぞろえも店ごと、現金仕入れなので安く買え、卸の不良在庫なども一気に仕入れたりしています。店ごとに品揃えが違いますし、ハロウィングッズなどドンキの代表商品となる商品群も生まれています。一方で、超実力主義&生存競争が激しいし、かなりブラックに働くが数字がいけば高待遇を勝ち取れる、というのも普通の小売とはかなり違うところですね
(山手さんなどのツッコミも欲しい!)
①ディスカウント業態は粗利率が低く、販管費マネジメントが重要
各社の粗利率を見るとドンキ26%(営業利益率5-6%)、オリンピック34%(同0%近傍)、大黒天物産23%(同4%前後、ここ数年下落基調)。
人件費上昇が各社影響していると思われ、ただドンキはそれでも営業利益率はほぼ横ばい、大黒天物産は下落基調なのは、稼ぐ力をドンキが向上させている示唆。
②ドンキはともかく投資をしてきた
年によるアップダウンあるので5年平均のFCFを見ると、2005年6月期から現在までで10年中(最初が2005/6~2009/6)8年が赤字。
出店中心に投資をしてきて、トップラインを上げてきた。出店しても経営が回ったのは占部さんコメントの店舗への権限移譲と実力主義の組織文化もあったのだろう。
大黒天物産もずっと成長しているが、FCFの範囲での投資が多かった。ただここ3年ほどはマイナスFCFで投資に舵を切っている。
③伸びているが、棚卸資産が重い
上記のマイナスFCFの背景の一つは重い棚卸資産。回転日数ではずっと70日ほど。食品のような生鮮は回転期間が短くならざるを得ないが、雑貨とかが多く、商品点数も重いので在庫が重い。
大黒天物産はほぼ食品なので、仕入債務>棚卸。仕入れて支払いより前に販売をするので、運転資金繰りの心配がない業態。
④実質のROICでは大黒天物産のほうが強い(もったいない!)
ROIC=Return on Invested Capital。BSで実際に事業に必要な資産からどれだけ稼げるのかを見るための指標。
計算式は何個かバリエーションあるのだが、
分子(Return):営業利益×(1-税率)
分母(Invested Capital):棚卸+有形固定資産-買入債務(普通は売掛も入れるが、小売はほとんどないので)
で計算してみた。
ドンキは8~10%、大黒天物産はここ数年は上記の営業利益率の下落基調と投資拡大で下落しているが、それでも直近の2017年5月期では13%、2014年5月期までは20%以上だった。
投資による成長で伸びるか、効率で稼ぐかの違いが面白い。事業自体のBS含めた効率は、上記の棚卸資産の影響もあって、実はもっと強い企業もある。
■ドンキの店内は、独特な商品の陳列とポップでネットサーフィンをしているよう。特定の商品を買い探すときは不自由極まりないですが、今まで知らなかった商品を見て楽しむという点では最強です。
■陳腐な言い方ですけど、買い物が目的化するっていいですよね。九州のななつ星列車とかは移動を目的化してますし、過程を目的化しちゃうやつ、結構好きです。
これぞNP!占部さん、チワワさん、katoさんありがとうございます。