契約社員330人を正社員化、米本社の反対押し切ったレコード会社社長の覚悟
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
ほんの一言の違いで、まったく「場」が変わってしまう。
藤倉社長は、普通なら「責任」という言葉が使われるところを、「義務」という言葉で表現した。そうしたとたん、「責める」文化ではなく、自ら進んで「務める」文化へと変わるように舵をとった。
藤倉社長の言葉使いは、優れた音楽の、ドラマッチックな詩のようなものか。
そりゃ、みんな夢中になる。ユニバーサルミュージックの日本法人が契約社員(330人)の正社員化に踏み切ったと。行き過ぎた成果主義へのアンチテーゼという側面を中心に記事は書かれていますが、背景には総数としての人手不足や業界を超えた人材流動活発化などの中での「タレントの囲い込み」という側面もあると思います。
ここで、最近ひとりの経営者として「?」と思うのが「正社員」ってなんなんだろうか、ということ。法的には無期雇用、具体的には再雇用も含めた65歳までの雇用契約なんだと思うんですが、これを真摯に受け止めている従業員(個人)ってどれくらいいるのかなぁ、と。双方に義務と権利がある「契約」ではなく、会社側が一方的に責任がある「保証」みたいなイメージが一般的だったりしないでしょうか。そういう自分も二度転職してまして、サラリーマン時代に「65歳まで勤め上げるよ!」という気概がどれほどあったかと言われると甚だ疑問…
ただ、「何が正解か」という議論がしたいのではなく、上記のような認識の中で、時代に合った「企業(組織)と従業員(個人)の信頼関係の構築方法」とは何か?という点を研究/実践しています。昨今の話題のティール組織やアライアンスもその一つなんだろうな、と考えています。
そういう意味で記事最後の方でユニバーサル藤倉社長は
>実際に始まったら、うまくいかないケースも出てくるでしょう。それに関しては、すでに降格人事やマイナス昇級の制度を整えています。「権利」と「義務」の両方はセットだということを社員に伝え、結果をフェアに判断していくつもりです。
と発言されています。「正社員化」以上にこういった運用設計や自主性を引き出す仕組みが重要になってくるでしょうね!!素敵。音楽、エンタメのコンテンツやプロデュースノウハウを持っている価値は益々増して行くはずで、業界全体がポジティブな空気を纏うと未来のエンタメは明るいと思います。今の各社の切磋琢磨感は楽しいですね。