今年の就活生は“超ホワイト志向” 「40歳で年収1000万円」「サビ残はイヤ」
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ここ数年の就活生(特に私が普段接している大学生)の志向の傾向をあえて単純化していうならば、「2種類の安定志向の並存」と「働き方へのセンシティビティ」の2つになるかと思います。
まず「2種類の安定志向の並存」について。
就活生にアンケートをすると、「安定志向が強まっている」というような結果が出てくることが多いのですが、この「安定志向」には、実は2つの異種が混在しているように思います。
1つは、経営基盤なり組織体制なりが磐石で、揺らぎない組織に所属することによって、キャリアの安定を確保したい、というタイプの安定志向。もう1つは、「会社なんて、いつ無くなるかわからない」ということを前提に、だからこそ自分自身のスキル・知識・経験を早期に蓄積することで、キャリアの安定化をはかりたい、というタイプの安定志向。
全く違うこの2種を一緒くたにして、「最近の若者は安定志向だ」と一刀両断するのはよろしくないと思います。
後者のタイプの就活生は企業に求めるのは、組織そのものの安定ではなく、安定的なキャリアを可能にしてくれるようなスキル・知識・経験ということになります。具体的にいえばそれは、企業選択において「初期キャリアにおける成長」が重視されるということです。
多くの人材を輩出している企業、独立して起業する人が多い企業、若いうちに事業の中核を経験できる企業など、キャリアの早い段階での成長機会がある企業(もう少し正確に言うと、成長機会があると実感しやすい企業)に、人気が集まっているのはこのためであると、私は見ています。
ただ、就活生が「成長機会」だけに目をとられているかというと、そうでもないのです。それがこの記事に書かれている点であり、私の言葉で言うならば、「働き方へのセンシティビティ」です。
これもまた、組織への根本的な不信感にあるのかもしれません。柔軟な働き方、キャリアの事情に合わせて働き方を提唱している企業がポジティブに評価されやすいのも、このためです。
とにかく、こうした彼らの志向性をちゃんと理解した上で、採用活動なりキャリアなりを設計することが、これからの企業には求められるのだと思います。
注目のコメント
本当か嘘か知りませんが、ある転職エージェントの調べでは40代までの転職経験率は86%もあるのだそうです。
つまり新卒で40歳で年収1000万貰える会社に就職したところで、大部分の人はその時はもう会社にいないという事です。
新卒だとこの割合は少しは落ちるとは思いますが、過半数以上であることは間違いなさそうです。
つまり、あまり先のことなど考えず、今やりたいと思う仕事についた方がいい、ということじゃないでしょうかね。