日本マイクロソフト社長に就任。人事の大鉈を振るう
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なんか成功物語になってしまって申し訳ないです。ホントはいろいろやばかったんです。当時マイクロソフトはいけいけどんどん。それなりに成績を上げなければならない。そのころのマイクロソフトはマイクロマネージメント。つまり、0.01%の数字(売上、経費、シェアなど)にこだわる会社でした。ビル・ゲイツはロジカルだったんだけど、大きくなった組織はそうはいきませんでした。
ある朝、枕を見るとバサッと髪が抜けていた。
いわゆる10円ハゲが頭に3個できてました。このままだと丸禿になるんじゃないかと心配しました。そのころは恐竜を絶滅させた巨大隕石が東京に落ちることを毎日本気で願ってました。
苦しかったんだけど、それを本社や部下に見せるわけにはいきません。助けてくれたのは取引先のNECなどの技術系の部長たちや記者たちでした。彼らと完全に毎週のごとく完全に泥酔するまで飲んでました。そのクセはいまでも続いています。
そのころの接待について『成毛流接待術』という本に書きました。じつのところ接待というよりも、無理やりぼくに付き合わされた人々に対する慰謝料だったのかもしれません。
それにしても社長時代の給与は安かった。同期の銀行マンとほぼ同じ。役職に見合ったスーツなどの経費を考えると割に会わなかった。ストック・オプションがなければ単なるブラック企業でした。
ほんと、不思議な会社でした。たまに人事権も予算権もない「名ばかり社長」状態になっている人を見かけることがあります。こうした権限がなく、先代やオーナーの介入を許していては、代表としての責任を果たせるわけがありません。
将、軍に在りては君命も受けざるところあり。組織を引き継ぐにあたり、事前にゼロベースでチームを組み直すのは最低条件であり、当たり前の話だと思います。これが実現できないのなら、そもそも引き受けてはいけないでしょう。
先日のハリルホジッチ監督の解任とも通じる話かもしれませんね。
https://newspicks.com/news/2957153/【第8話】日本マイクロソフト社長に就任した成毛眞さん。「辞令を受けるにあたって、米国本社と古川さんに次のような条件を示しました。外部から中途採用した大企業出身の副社長には3日以内に退任してもらうこと」。