資生堂、売上高1兆円を初めて突破できた理由
東洋経済オンライン
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注目のコメント
インバウンド等追い風もあったと思いますが、この回復は見事ですね。
化粧品は基本的に利益率が高いので、
ほとんどの国内企業は財務戦略をあまり積極的に行わない。
けどここ数年の資生堂は積極的に行い結果を出した、さすがです。◆自社の強みを活かせる土俵で戦う
資生堂の成長に関する記事。中国人女性を中心とするインバウンドの効果とシワ改善クリームの大ヒットが売り上げをけん引しているという。資生堂の強みは伝統のあるブランドが若年層には「古臭い」と映ったりもするが、熟年層以上には信頼として映る。シワ取りクリームはポーラが先行してヒットしたが、後からでも十分巻き返せるだけの力とニーズを持つ顧客への訴求力で自社の強みを最大限に活かせたのだろう。
またアジア各地での資生堂のブランド力は強そうだ。記事でも書かれたように中国での強い人気は日本でのインバウンドを引き起こす。中国からの買い物ツアーで買いやすいのは、高額だが日本で買うと割安、小さくて運びやすくて、日常で使うもの。日本に来て買う意味があり、かつ個人が運ぶという観点でみると化粧品が代表選手になる。自国製品に対する品質との裏返しに日本製品の品質は高く評価され、日本のブランドとして高い認知も資生堂の強みとして活かされていると思う。
自社の強みを活かして勝てる土俵(顧客・市場)で勝負するのは有機的成長の王道。どの市場で、どんな顧客に、どうやって勝つかという戦略がきちんと機能すればちゃんと結果がでるというお手本のような勝利。そういう意味では苦戦している米国での戦いでどう巻き返すかの方も興味がある。