帰ってきたスキャンダル王、ベルルスコーニの復活は時代の要請か
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イタリア政治で1990年代以来起きてきたことは、日本で起きたこととかなり似たところがあります。それは、一党優位の体制(日本では自民党、イタリアではキリスト教民主党)から二大政党制への移行の模索でした。それは、同じ与党の統治が50年以上続き、非効率かつ新しい事態に対応できず、より決断力をもちかつチェック機能をもつ体制への移行が望ましいと多くの人々が考えたからです。
二大政党制へ移行するために、新勢力(=政治の素人)が多数参入してきたことも日本と似ています。その右派における代表者がベルルスコーニ氏で、彼の新党「フォルツァ・イタリア」はいきなり第一党となり、ベルルスコーニ氏は首相となりました。圧倒的な資金力とメディアをもつベルルスコーニ氏だからできたことです。その意味で、彼の統治者としての資質はともかく、単なる「スキャンダル王」ではありません。そして今なお、この二大政党制の一方を束ねることができるのはベルルスコーニ氏だけである、という現状があります。
より効率的なはずの二大政党制への移行が必ずしもうまくいかず、現在も模索中であることも日本と似ています。左派の旧共産党を中心とした「オリーブの木」、は内紛分裂を繰り返したものの現在のイタリア民主党に至り、何とかまとまっています。しかし、二大政党制は本当に効率的なのか、という疑問は広がり、インターネット投票でその都度政策を決めるポピュリズム政党「五つ星運動」の躍進が起きています。
二大政党制というのは、政権担当能力がある集団を2セット常備しておく、ということであり、相当のコストがかかります。それができる国は世界でもごく少数であり、いわば贅沢品です。日本ではそれがまだできていないように、イタリアでもまだできておらず、ベルルスコーニ氏の使命は2セットのうちの1つを完成させることにあるともいえますが、それをする人物であるか、は疑問符が付くところです。本当になんだか前よりもツヤツヤしていますね・・・。(笑)
長寿化と共に健康状態も良くなってるので、日本人でも体力的には以前と比べて−10歳(60歳は以前の50歳と同レベル)と言われていますが、これからは「若返る」というSF的なことも技術進歩で起きてきそうです。
日本のエルダーの意識では、気持ち年齢は−14歳、体力年齢は−7歳。
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