子宮頸がんワクチンを積極的に勧めない国の責任を問えるか?
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村中氏が批判するHANSという名前は日本でしか使われておらず、海外ではASIA (Autoimmune/inflammatory syndrome induced by adjuvants)という名前が一般的です。ワクチンに入っているアジュバントというものが原因で自己免疫的な反応が出るのではという「仮説」です。
仮説の証明には、相応の研究データが必要です。子宮頚がんワクチンにより自己免疫疾患は増えないという発表も多々ある中、アメリカ国営のワクチンによる有害事象の報告システムのデータを統計的に解析した結果、子宮頚がんワクチンは他のワクチンよりも自己免疫疾患の報告が「有意に」高いという結果が2017年に出ています。
Quadrivalent human papillomavirus vaccine and autoimmune adverse events: a case–control assessment of the vaccine adverse event reporting system (VAERS) database
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/27406735/
これでも、まだまだ仮説の証明には至りませんが、アメリカのビッグデータの解析結果なので無視もできないでしょう。きっと、今後も海外では研究が進んでいくはずですから期待したいですね。国の不作為は法律上の罪ではなくとも道義上の罪ではないかなと思います。
政治家も医学的に正しいことは何かとわかる(メリット・デメリットを比較して大きい方を優先する)程度にはリテラシーを身につけて頂きたいし、国民の皆様も他のワクチンよりも傷みの程度は強くて0.05%程度は(軽い失神も含めた)重い副作用が出るけど、前癌病変になるのが50%程度減らせるんだという理解をして頂きたいなと思います。
近藤誠氏の件は(意図的にエビデンスを無視してセカンドオピニオン外来などで収入を得ていることから)一種の詐欺罪が適用にならないかなと読み進めました笑。罪に問えないのはちょっと悔しいですが誰が正しいことを言っているか判断する責任は自分(読者)にあるというのは納得です。
saito先生のご紹介頂いた論文は冗長だったのでちゃんとは読めませんでした笑がケースコントロール研究で発症についての報告もエラーを含み、エリテマトーデスなどの副作用を増やすのは示唆されるが、よく言われるギランバレーなどは増やさないことが示唆されて、どちらにせよ極端に頻度を増やすものでもなくWHOのHPVワクチン推奨を揺るがすものではないものかなと理解しました。
またアジュバントも他のワクチンに含まれているものとそう変わらず、魚介類などにも含まれる成分ですらあることを考えるとやはり論文の仮説の段階でやや疑問かなと感じました。
もちろん先生の仰る通り丁寧な議論が必要かなと思います。ただ日本の訴訟の争点になっている症状が出たらいつでもなんでも保証するべきだという原告側の論理には(税金を使うので)納得出来ませんし、先生のご紹介頂いた論文でもワクチン接種何日目かという言及がありました。(村中氏がいうように)何日目までに出たらある程度は保証するというスタンスは良いと思います。