【福田峰夫】日本のスタートアップの落とし穴とリクルートの成長 Vol.1
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注目のコメント
福田さんとはスタンフォード在籍時にご一緒する機会が多々ありましたが、「会社であろうと社内の新規事業であろうと、『自分たちで作っていくものだ』、という伝統的な価値観を持っていた」とおっしゃる通り、スタートアップの運営スタイルやイグジットについて、異なる立場で議論を交わすことが少なくありませんでした。そうした経緯もあって、今は「売却すべき会社や事業は早く売却したほうがいいと考えています」というお考えに至ったことを、非常に新鮮に感じました。
また福田さんご出身のリクルート社は、ボトムアップでの事業作りに卓越した強みを有していることで知られている一方で、峰岸社長以降の動きを外部から見ていると、国内事業を完全にキャッシュカウ化し、主に国外で積極的にM&Aを進めることで、一気にグローバルカンパニーへの脱皮を進めているように見受けられ、明らかに過去とは異なる会社像、経営スタイルを志向しているという印象を強く受けます。この点では、実はスプリント以降のソフトバンクの動きとも共通するものを感じます。
こうしたリクルート社の「転向」とでも呼ぶべき変化の契機がどこにあるのか、以前から気になっていた点ではありましたが、その発端がマクロミルにあるのではないかという福田さんのお考えが非常に興味深かったです。リクルートから生まれたマクロミルやリンクアンドモチベーションがリクルートに与えた影響、興味深い。
そういうスピンアウトを見て、自社が変われるというのもリクルートの強さなのだと思う。いやー、面白い。signifiant 最高です。
以下、その通り何だろうなと思います。
日本では、バリュエーション(企業価値評価)が高くないうちに上場するスタートアップが多いですが、これには、VCなど投資した側が、「早くキャッシュ化したい」と考えている影響も大きいのではないかと思います。なので、事業価値ができ上がっていない、ビジネスモデルの基盤も確立していない状況でIPO(株式公開)する風潮があるのではないでしょうか。
しかし、IPOした後に株主が入れ替わっていくと個人投資家が多くなるので、IPO前のVCのように投資家として会社の育成役を担ってくれる人がほとんどいないですよね。