サザビーズ、画像認識技術を活用したレコメンド・サービス構築へ
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【アートビジネスにおけるAIの可能性】
アートは、なんとなく観ると楽しいが、真剣に観ると疲れる。
ましてや、買おうと思って観ると、ヘトヘトになるくらい疲れる。それは五感をフルにつかうからかも知れない。
バーゼルや東京、香港のアートフェアや、クリスティーズ、サザビーズなどオークションハウスの下見会などに行くと目が真っ赤になる。いわゆる血眼である。会場は広く、ブースは無数で脚も疲れる。
そのため、「プロのコレクター」は、専属のキュレーターを持ったり、予めブースを絞って回るなどの工夫をしたりする。
この役割をAIがしてくれたら、人生は随分と楽になるとはおもう。新しい有望な若手作家の発見に結びつくかも知れない。
とはいえ、疑問符はいくつか付けざるを得ない。
①例えば、ゴッホの絵と、ゴッホの絵の模写は似ている。
AIがそれを見抜けるか?
もっと言えば、名画や名品に似たオリジナリティのない弱いコピーをどんどんリコメンドしてくるという事にはならないか?
もちろん、それでは意味がない。
②AIで選ばれることを前提に、新しい作家が過去の名作に似せた作品を作ってしまう、などということにならないか?
これでは、新たな才能は生まれない。というか、若い独創の芽を潰してしまう。
もちろん、人には好みがある。アートも、味覚も同じ。とはいえ、意外な出会いであたらしい好みを発見することがある。
そういう「出会い」をAIは演出できるか?
サザビーズのレコメンド機能、一度試してみたい気がする。AIの定義にもよるけど、レコメンドエンジン自体はアートサービスで珍しくないので特に驚きはないけど、担当者が「機械学習やブロックチェーンへの投資を専門としていた」ということは今後ブロックチェーンでも何かするのかなと密かな期待を抱かせるニュース。
サザビーズはIT詳しい社長と旧来のアートビジネスが出来る社長が交互に代わっていっててテクノロジーに対応しないといけないという需要と対抗勢力の間でずっと揺れている印象。これが失敗してまた社長代わるみたいにならないと良いけど。
その点、こういう時代には非上場企業のクリスティーズの方が自由な変革が出来るのかもしれない。