円が急騰、一時108円台 米財務長官のドル安容認で
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注目のコメント
1年前、最も恐れられた為替のシナリオは「トランプ政権の通貨・通商政策を踏まえればドル全面安は不可避。その下では円高も不可避」というものでした。私自身、そのシナリオは未だに堅持している者ですが、この2日間の動きはまさにそれが意識された結果でもあります。
黒田総裁の「火消し」が機能しなかったのは総裁や日本銀行の能力に拠るものではなく、古来、変動為替相場制とは「そういうもの」です。未だに黒田バズーカで円安云々・・・という形容を目にすることがありますが、米国の通貨・通商政策の方向感がはっきりと定まっている時に、それを打ち返すような金融政策を打っても大体はその効果は限定的です。これは日銀に限らず、ECBですらそうでしょう。基軸通貨の意向は絶対というのは予想の難しい為替相場において数少ない鉄則です。
もっとも洗濯機やソーラーパネルの話だけでトランプ政権の通貨・通商政策をどこまで決め付けてよいものかは議論があってお良いとは思います。とりあえず市場はこれに続くような動きが出ないかどうかをケアしに行っている段階でしょう。
なお、18年の為替については以下の寄稿をご参照下さい:
【唐鎌大輔】2017年の静けさ。2018年は「円高」の嵐がくる
https://newspicks.com/news/2697405/body/?ref=search
※以上、別pickからの転記となります「弱いドルは米国にとって良いことだ」とムニューシン米財務長官。
https://newspicks.com/news/2773052
クリントン大統領の頃のルービン財務長官の「強いドルは国益」の逆。
当たり前だが、通貨が弱いと輸出で価格競争力があがり、輸入品の価格は下がる。国内雇用創出につながる。
税制改革で、米国企業の海外滞留資金の還流が見込まれる。非ドル通貨で滞留しているものは、ドル買い(外貨売り)が見込まれ、ドル高要因。
それを相殺したいという意図もあるのではないだろうか?
唐鎌さんがコメントされているが、トランプ氏は当初からドル安を志向して、円などを一種の攻撃対象としていた。一方で、マーケットとしては好景気含めて、むしろドル高に一気に動いていた(特に就任前)。
志向してきた方向と逆に動いてきた過去1年ではあるが、今回はどうなるだろうか?