草津白根山噴火、十数人負傷 スキー場で雪崩発生か
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草津白根山は、2014年に活動がやや活発となり噴火警戒レベルが2に引き上げられ、これが2017年にレベル1に引き下げられていました。
今回噴火したのは、草津白根山の噴火として警戒されていたいわゆる「湯釜」ではなく、南にある本白根山の鏡池付近ということで、ちょうど草津国際スキー場の山頂部分近くと一致してしまった形です。スキー客が閉じ込められたというゴンドラは、山頂近くの「白根火山ロープウェー」であると考えられます。
噴火は地震計のデータを見る限り激しいものが続いているといったものではなさそうですが、山頂部分は日本海からの雪雲がかかり続ける格好になっており観測がしにくい状況です。午前10時ごろの噴火も、おそらく雲の中で発生したために目視ではほとんどわからなかったものと考えられます。
今後特に恐ろしい災害は、火山泥流です。噴火により解けた雪が一度に押し寄せ、泥流となって斜面を下ることがあります。
想定されていた湯釜からの噴火であれば、ハザードマップができており草津温泉街は泥流の直撃を受けることはありませんが、今回はハザードマップの想定とは異なる場所のため、直撃がまったくないとは言い切れません(地形を見る限りは大丈夫そうですが、何とも言えません)。
もちろん白根山のふもとにあるのは草津温泉だけではありませんので、周辺地域にお越しになる際には十分注意していただきたいと思います。大雪とは何の関係もないのですが、草津白根山の火山性地震の増加が確認されたのは、2014年3月でした。その前月に東京は今回を上回る積雪を記録しています。ここ数年、草津白根山の警戒レベルは、1か2か、と行ったり来たりしていましたが、一気にレベル3になりました。大雪は、雪崩の危険を高め、避難の足かせになります。御嶽山もそうですが、日本はこの数十年、まれに見る噴火の少ない時期を過ごしていました。要警戒です。