米政府機関：一部閉鎖の見通しに つなぎ予算期限切れ
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制度を整理しますと、政府閉鎖が起きるのは予算が失効した時です。予算がないとお金を使う権限がないので、お金を使うことになる業務が即座にできなくなります。
債務上限が上限に達した場合は、借金を上積みすることができなくなります。お金を使う権限はあっても、キャッシュが調達できない状況であり、一義的に発生するのは政府閉鎖ではなく債務不履行（デフォルト）です。仮に政府を閉鎖しても、国債の利払い等は発生しますから、役に立ちません。
2013年は、たまたま予算切れと債務が上限に近づく状況が同時に発生しましたが、直接的には、政府が閉鎖されたのは予算が切れたからでした。
経済や市場への打撃は、政府閉鎖より債務不履行の方が、格段に大きいと言われます。今回の場合、３月には債務上限の引き上げが必要になると見られていますから、それまでに、今回の政府閉鎖に至った対立を、解消できるかがポイントになります。
一度はオオカミが来てしまったわけですから、次の債務上限引き上げのタイミングでは、市場は緊張するかもしれませんね。連邦政府の債務が法令の定める上限に達する状態で起きた前回の政府機関の閉鎖は18年ぶりの異常事態と言われたものでした。それから4年でこの事態。
代表無ければ課税なしという建国の精神で議会が予算編成の権限をもち、政府に拮抗する力を発揮するのが米国の財政民主主義。予算を盾に議会が政府機関を閉鎖に追い込む行為は決して褒められたものではないですが、税のあり方とその使い道について国民に見える形で議論が戦わされるのは悪いことではないですし、それが政府の肥大化を牽制して米国経済の強さの土台の一つを作っているように感じないでもありません。
前回は博物館や国立公園が閉鎖され、日本人観光客も多少の迷惑を受けたけど、報道によれば今回は国立公園などの業務は通常通りらしい。米国債のデフォルトまで取り沙汰された前回と違って世界経済への影響はそれほどないでしょう、多分。外国人は静かに見守るしかなさそうですね。(^_-)-☆議会中継を今ライブで見てます。通過に必要な60票に対し、結果は50-49。共和党からも反対派にまわった議員も。週末にフロリダ行きをキャンセルしたトランプ大統領にとっては打撃。大統領のリーダーシップと政府の機能低下が顕著に。減税効果が産業界や株式市場に評価されているタイミングで、この事態とは遺憾。
