中国、7年ぶりに成長率が加速 景気対策で前年比6.9%増
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先日、李克強首相が「6.9%前後」と言及していたので、ほぼ織り込み済みというところでしょうか。
また、年初に昨年のGDPが542億元下方修正されていますので、その分のかさ上げ効果もありました。
その他の経済指標をみると、固定資産投資が7.2%増で、2016年の8.1%から鈍化。逆に鉱工業生産は、6.6%増で、2016年の6.0%から拡大しています。
小売売上高は、2016年の10.4%から若干鈍化したものの、10.2%と高い水準にあり、消費主導型の経済成長が続いています。
なお、大気汚染対策で、北京市、天津市、河北省といった大気汚染が比較的深刻な華北地域を中心に、2017年11月15日から「史上最も厳しい」と言われる建設現場や工場などの操業停止や一部制限を3月15日まで実施しています。
これは少なからずの影響があると思いますので、2018年の経済成長率は鈍化するとみられていますが、消費がどこまでカバーできるかに注目しています。まあ、共産党大会の翌年は構造改革重視でしょうから、減速は規定路線でしょう。なお、前回の共産党大会後との違いとしては、最大の貿易相手である欧州景気が絶好調であるということですね。
中国政府は持続可能な成長ベースへの着地を目指していますが、10〜12月期が6.8%も成長したというのは、なかなか思うように減速していないという印象です。過熱気味の景気回復が続くと、その後の大きな調整が心配になります。