利益で資生堂を抜いたコーセー、強さの源は 「まだ伸びしろがある」と語る小林社長
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注目のコメント
下記部分は、構造改革でよみがえった企業からはたまに聞く話。
人はインセンティブの奴隷。なので、何を重視するかに評価を置くことは、良くも悪くも人を誘導する。特に企業や産業のフェーズが変わる中で、シェア・売上が重要なのか、利益が重要なのかは変わる。その時に評価指標と業務指標を適切に変えられるか。ただ過去の成功体験もあるので、言うは易し行うは難しの世界。
そして、在庫や不良品を燃やすこと。自分が携わる製品でこれほど悔しい体験というのはないと思う。でもだからこそ強烈な体験だし、そこから企業というのは変わっていくことは少なくない。
『営業担当者の評価の仕方から刷新した。売り上げが高くても、返品率が高い営業担当者の評価を下げたほか、営業月報も、売り上げより返品率が目立つような形式に変えた。実質的な利益への貢献を「見える化」したのだ。社員の意識改革をさらに進めるため、荒療治に出た。
返品された大量の商品が、結局は焼却処分される現場に、営業担当を立ち会わせたのだ。08年のことだ。』ちっちゃいネイルは10年以上前にエテュセがバラエティショップで売っていたのを覚えています。同じく300円くらいでしたがここまでの色展開は無かったです。大手メーカーとしてドラッグストアでも大々的にやってしまおうという判断ができることが、すごいと思います。
後半に出ているブランドマッピングが全てを表している気がしていて、それぞれのセグメントでやることをやってきた結果だと思います。中でも百貨店ラインは強く、コスメデコルテ、アルビオン、ジルスチュアート、アディクションなど、実は裏側がコーセーさんというのは意外と知られていないのではないでしょうか。P&Lだけ見ると粗利率はほぼ同じ。大きな差があるのは販売管理費。資生堂のP&Lは販管費の内容を公開していないので、分析は限定的になるものの、人件費の効率性と減価償却の差が収益性に影響を与えている。
コーセーは決して人件費をケチっているわけではなく、むしろ従業員は少ないながら平均給与は高い。資生堂が地理的にもビジネス的にも多様化して、人員を多く必要としているのに対して、コーセーは相対的に絞っていると言えるのかな?
減価償却も300億円ほどの差があるが、別の言い方をすればコーセーのほうが少ない資産でより効率的に売り上げている、資産の生産性が高いと言えるかもしれません。