プーチン氏、在シリア空軍基地を訪問 派遣部隊の一部撤退を命令
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ロシアは、シリアにおいて初期の目的を達したので、かつてのような一部部隊と軍事顧問の駐留という形態に戻るのであろう。
ロシアは、①アサド政権の存続と同政権に対する影響力の継続、②IS掃討における主導権の確保とそれに伴う米国の影響力伸長防止という大目標に加え、タルトゥース港の49年間租借協定の締結という成果を手に入れた。さらに、シリア軍による化学兵器使用を知りえる立場にあったと考えられたが、国際社会の批判を招くことなく切り抜けた。
このように成果を得て、ロシア版「対テロ戦争」を成功裏に終了させて撤退戦略を喧伝するという、米国がなしえなかったことを実現したように演出した。現実の問題として、まだまだシリアは落ち着くはずもないが、ロシアとしてはうまくやったということであろう。
ロシアは今や、何の見返りもなしに勢力圏の維持だけのためでは動くことはなと考えられるが、シリアにおける利益と外交的勝利を得ることになったと言えよう。