景況感、2四半期連続で上昇 10~12月期の大企業
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中小企業の製造業がプラスに転じたことが大きなニュース。4年前にも1四半期だけプラスになったことがありましたが、その前をさかのぼると、2002~2007年の景気回復局面でもプラス圏に入ることはありませんでした。国内の景況感はそれほど強くありませんから、やはり輸出が牽引しているということでしょう。プラス基調が定着するようなら、景気回復が本格的に広がってきたとみることができます。
この調査のBSIは生産の予測指数同様に実績で下方修正の傾向がありますので、下方修正自体にはあまりインプリケーションは無いでしょう。むしろそれよりも、今回新たに調査された来年4ー6月期のBSIが大企業ですらマイナスなことに注目です。企業は短期的には景気は持つが、やはり少し先はかなりの不確実性を見込んでいるということなのでしょう。
大企業製造業を中心に、企業部門の景況感は現状では良いということでもある。
この状況にもかかわらず、賃金や設備投資の動きが物足りないのは、先の見通しが悲観的だという部門も大きい。今の業況が良いはずの大企業製造業で来年第2四半期の業況BSIがマイナスとなっており、企業部門もまだまだ弱気だ。この状況では、設備投資や賃上げには慎重にならざるを得ないのではないか。