村田製作所が挑む「メトロサーク」という難所
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村田製作所がなぜそこまで無理して樹脂多層基板に挑むのか。結局、複数購買になったとしてもApple向けで1stサプライヤーになる意味は大きい。一番先に設計情報が入ってくるし、いろんな相談を受けられる立ち位置を得ることで、他社に先駆けて投資を進めることができる。複数購買も望むところなのではないだろうか。
村田製作所は過去に既にLCP関連でプライマテックも買収しており、自社で一気通貫で素材から製造できる。他のFPCメーカーにはそこまでは出来ない。そこが大きな差。自社で全ての品質をコントロールできる意味は大きい。細かいコストダウン施策もそのうち、効果が出てくれば利益を生むだろう。
この樹脂多層基板を単なる基板だと思っていると見誤る。FPCには出来ない低誘電を一括工程で出来てしまうし、厚みでも差が出る。そこに様々な部品搭載も出てくる。高速伝送を見据えてアンテナだけでなく様々な部位で採用が広がってくるだろう。
ちなみにメトロサークで検索するとやたらと中途採用募集が出てくる。製造から製造技術からものすごい規模で人材募集している。
過去記事も参照したい。
村田がLTCC技術を樹脂に応用、基板と高周波部品が融合へ
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/15/320925/011000126/村田のメトロサークという新しい技術の電子基板や、それについてiPhone Xで発生した歩留まり問題についての記事。
複数社購買をAppleがしていることは既報だったが、結局他社が生産できなかったことまでは知らなかった。あと、村田は他社が供給をする前提で、自社生産分はできたが、他社が立ち上がらずに引き受けた部分で歩留まり問題が発生したという理解。
https://newspicks.com/news/2597280製造難易度や生産コストが高く、先発メーカーにできなかったから、村田がやる価値があるんですよ。
PCBは高周波になるほど、伝送損失が大きくなるので、5G時代には低損失のLCP基板の需要が拡大します。村田の挑戦は、まさに時代の要請に応えるものです(^o^)/