米ゴールドマンの手数料は約200億円、東芝の海外大型資金調達で
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注目のコメント
タイトルがおかしいので皆さんつられてますが、ポイントはそこではなくて、
今回引き受けたのは殆どがいわゆるアクティビストと言われるエフィッシモやサードポイントら
ディスカウント価格で、希薄化は実に54%つまり既存の株主価値が半分になった
これを仕掛けたのは公募増資リーグテーブルトップの野村ではなくゴールドマン、本件で今年のリーグテーブル一発逆転優勝された
という点ですよね。
つまりこの記事が言いたかったのは、外銀とアクティビストファンドに東芝を金儲けの器に使われている、という事なのだろうと推測されます。
もっと言えば、どうせなら日本国内の証券会社やファンドが儲ければ良かったのに、その才覚も無かったからしかたないですね、というようにすら邪推して読めます。
個人的には、国内か海外か、PEかアクティビストかとかは関心が無いのですが、なぜ東芝という会社は私のようなエクイティファイナンスの世界で生きている人間から見たら「蹂躙」されているとしか見えない生きざまを選ぶのか、そうなる組織、文化的な背景が理解できません。リンク先東芝のプレスリリースにある「発行価額の総額 6000億円」と「調達資金の額 5738億円」の差額262億円が手数料の総額。ここには、証券会社(GS)への成功報酬ベースの手数料に加えて、弁護士費用やその他の諸経費が含まれます。
弁護士費用はタイムチャージですので、せいぜい数億円です。
すると、証券会社の手数料は240-250億円くらいなんじゃないかと推計できます。
料率4%内外です。大型エクイティファイナンスでは概ねマーケット水準(4%の料率はマーケット水準の中で少し高めですが、東芝は直前まで兆円単位のM&Aの交渉を行なっていたことを考えると、数十億円の手数料の高低は誤差でしょう)。
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20171119_2.pdf遠い昔、証券会社でアンダーライティングを生業にしていたものとして思うのは、この程度のことでの手数料としては高いなと感じます。
GSが株を引き受けてオウンリスクならまだわかりますが、第三者割当なので割当先を見つけてくるだけですよね。これほど有名な大企業ですから、欲しけりゃ向こうからアブローチしてくるでしょ?
金融業は華々しくスマートで高いフィーを得るエリートのイメージがあるけど、リスクに見合うフィーなら許容できるけど、このディールでのフィーとしては高いです。
金融サイドのコメントは当然みたいなのが多いけど、製造業でこれほどの利益を出すには、どんなに付加価値が高くても、技術、開発、生産、販売、メンテナンスなどに相当の手間とリスクがかかるとともに、モノが生み出されなきゃならない。それほどの手間もリスクもこのディールからは見て取れない。一律の料率を是とするのはおかしいし、これを認める発行体(東芝)の経営陣は努力してないなって思う。
無茶苦茶なこと言えば、クラウドファンディングで募ったって集まるんじゃない?