日銀は総裁任期中に出口戦略を明らかにすべきだ-渡辺元財務官 (1)
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注目のコメント
少ない国債の買入で金利をコントロールできることを効率の良い緩和とみなすか、マネタリーベースの伸びが鈍化するので金融緩和の巻き戻しとみなすのか。渡辺元財務官は、前者の立場に立ちつつ、金利による効果は限定的との立場で発言されているのでしょうか。来週月・火曜は日銀の金融政策決定会合ですので、片岡審議委員の見解がわかるとよいですね。
>>>引用
渡辺氏は、銀行の貸出金利はすでに低水準だと述べ、「金融政策は当初に比べて効果が限られてきている」と指摘。
市場での日銀の保有割合が高いことが問題だとし、「マーケットで債券が動くという世界をもう一度作り直しておいた方がいい」と述べ、株式市場でも「日銀がメインプレーヤーになっていることは良いことではない」と話した。
>>>過去のコメントでも同様のことを述べましたが、出口戦略に関し、「考えていないこと」と「考えているけど言わないこと」は違います。私は後者であって欲しいと思っています。出口戦略を示せば、そこに盛り込まれた各種計数が必ず市場のメルクマールになります。いくら仮定の話だと強調しても市場は必ずそうします。また、厄介なことに出口戦略を示したからといって本当にそうなるかどうかは分からないという不確実性もあるので、それ自体の意味も問われるでしょう(そもそも日銀自身が示す出口は最良シナリオの下でのばら色の出口しかありませんので)。
金融政策は出口まで含めて評価されるべきだと思いますし、出口戦略も当然備えているべきとは思いますが、それをむやみやたらに見せることもないように思います。破壊的透明性とでも言いましょうか。。