ノーベル賞受賞者スティグリッツ氏ら、新団体設立-経済課題の解決へ
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注目のコメント
スティグリッツのこの件に関する本を読みました。
記事のような一般的な言い方をするとホンワカしていますが、彼の主張は「投資家を税制上優遇(キャピタルゲイン税を低く抑える)する政策が、アメリカの格差社会の元凶で、この格差社会があらゆる歪みを生み出している」という考え方であり、つまりトランプ/共和党現政権に真っ向から挑戦することになります。
とはいえ、キャピタルゲイン税については、1990年以降の民主党政権下でも継続的に引き下げされ、過去30年にわたってウォール街やシリコンバレーの好景気を支えてきたものでもあり、「投資は善」というアメリカ人の富に対するコンセプトそのものに挑戦するもの、ともいえます。
ですので、そう簡単になんとかなるものではなく、本気でやったら既得権益層からのバッシングにも遭いそうなので、「勇気ある行動」だと思います。
ちなみに彼はこの考え方に基づき、これまでも継続的にシンクタンク的な活動をしています。また、シリコンバレーでは、当地のオピニオン・リーダーであるティム・オライリーが、「歪み是正」を議論する会議を開催するなどの活動をしています。私が読んだスティグリッツの本も、この会議に参加した際に配られたものです。スティグリッツのほかマイケル・スペンス米ニューヨーク大学教授、英金融サービス機構(現・英金融行動監視機構)元長官アデア・ターナー氏などが参加。
機能不全に陥ったとみる市場経済の解決策を追求するという。