波乱万丈の米フィスカー、9分で充電の高級EVをCESで公開
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注目のコメント
9分の高速充電の詳細が気になるところです。
充電器の電力はオームの法則で電圧の電流の積に比例します。出力を増やすには電圧か電流を増やせば良いのですが、電圧を上げるには十分な絶縁の対策をしなければならないし、電流を上げるとケーブル径が太くなり重量がかさみます。
電流を増やすと電流の二乗に比例してケーブルの導通損失が増大するので、電圧が上げる方針が一般的になるかと思います。
EVの急速充電器の規格は以下のページが参考になります。
http://blog.evsmart.net/quick-charger/evqc-manufacturers/
現状では、米国欧州に普及しているCombo1やCombo2の出力が200kWで最高。(DC1000V/200A)
そう考えると、Yamagishi Naotoさんのコメントにも書かれていますが、現状の充電規格で9分の充電は難しいので、新たな規格か充電器を並列接続する方法のいずれかを採用していることが予想されます。蓄電がバッテリーなのかキャパシタなのか定かではないが、航続距離400マイルということは、蓄電容量は100kwh程度だろうと思われる。
これを9分で充電するとなると、充電器の平均出力は100÷(9÷60)=666kw!
単独でこれほど高出力の充電規格は存在しないから、新規格とセットか、あるいは既存充電器の複数使いという荒技か。言っても高級EVの全需は限定的。ただ、単価をカバーするためには、市場セグメントとしてはここが合理的。そこに最初に目を付けて注力したTeslaの勝ちで、後発が増えることによって市場は極めて混雑、競争激化していくのだろう。Teslaは今参入しようとしている他社とは規模が完全に異なってきた。今参入しようとしている企業は、いくつかは残るかもしれないが、それも内燃となじスペシャリティニッチと同じ程度の位置づけ。
逆にTeslaのこれからの戦いは、もっと規模が大きい一般車の市場に本当には入れるかというもの。ニッチプレミアムゆえにできる戦い方から抜けられないと、シェアをとっておけない市場。