黒田日銀総裁:緩和出口「悪影響なし」 手段は示さず
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注目のコメント
これまで何度となく指摘されている論点ですが、
①出口シミュレーションを今示したところで本当にそうなる保証はないこと、
②また日銀自身が示す出口シミュレーションは「バラ色」にしかなりえないこと(つまり想定外の非線形型のインフレは想定されないこと)
③日銀が出口シミュレーションを示せばそこで使用された数字が市場のベンチマークになりかねないこと
④そもそも見通せる将来において+2%など達成できそうにないこと
です。誰にとっても旨味の無い作業の上、むしろ混乱を招くことを踏まえれば本インタビューのように黒田総裁は述べざるを得ないという話です。もっとも「考えていない」ことと「考えているけど言わない」ことは別ですので、企画ラインにおける考察は進んでいるものは思いますと(希望も込めて)。この辺については、日銀出身で早大教授の岩村先生が日銀保有国債の変動金利型・繰り上げ償還条項付きの永久国債化等を提唱していることなどもありますので、公表はしないでしょうが、日銀内でも手段は色々考えられていると思います。
そもそも今後「出口政策」を行うにあたって目先を含め「混乱が生じる懸念」のあるタイミングで行わなければ良いのではないでしょうか。過去にも早過ぎる金融引き締めへの政策転換により国内経済が余計悪化してしまったこともあるわけですから。