GPIFが一兆円を運用すると決めた「ESG投資」その判断は適切か
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注目のコメント
山崎さんが記事でおっしゃりたいことも分かる。実際に過去のエコ投資は、特に日本においてはマーケ目的が強く、パフォーマンスとしてはインデックスに劣ったものが多かったという記憶がある。
一方で、長期的な企業価値創造のために、ガバナンスの重要度は上がっていると思う。下記の現在連載中の元McK・Carlyleの平野さんのイノベーターズ・トークで、企業理念や社会倫理性について触れられている。
ESGへの配慮が欠如している企業は、長期的な価値創造においてリスクがあると思う。それは山中さんがコメント下さっている点ともつながると思うが、国民・消費者目線に反することは、顕在化したときに企業の趨勢に大きく影響する。
https://newspicks.com/news/2428467そもそもリスクリターンが見合ったものとなっているか、またESG投資と謳っていても表面的なもので言葉だけが上滑りしていないかには十分注意を払う必要があるかと思います。
ESG投資にあたって「止むに止まれぬ新機軸の一つだ」として諸々の事情があるのは理解できますが、GPIFの運用資産は年金積立金であり、将来にわたって国民に帰するものですから、くれぐれも慎重に運用していただきたいというのが正直なところですね。「動きづらい大株主」であるGPIFは、日本企業に広く影響を与えることを通じてでないと日本株の運用パフォーマンスを改善できないので、ESGをその方便として使おうという考え方は分からなくもないし、企業にデータを出させるなどの効果を上げつつある。
ただし、運用の理屈として、「ESG制約無しの最適なポートフォリオ」には常に劣ることは認識しておくべきでしょう。すると、「他人のお金」でやっていいのか、というもう一方の理屈が浮上する。
結局、GPIFのような公的主体が、日本株の大株主になるような、制度の建て付けが悪いということに行き当たる。社会全体の設計としては、公的年金の積立金ではなく、民間で広く株式を持つ方がいいのではないか。