ウーバーがソフトバンク含む4社と交渉、資金調達などで-関係者 (1)
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日本語記事は抄訳で120億ドルの調達というのはミスリーディング。英語記事には新規資金のレイズは10-15億ドルで、希望に応じて20-100億ドルで株式を、今のバリュエーションより低い株価で既存株主から購入するいうスキームのよう。資金の出し手にはソフトバンクに中国配車最大手ディディ、さらにディディの株主でもあるテンセントも検討中との事。世界の配車アプリ戦争は合従連衡が訳わからないとんでもないことになってきている。
ここしばらくずっと話題になっているUberへのソフトバンクの出資の可能性。
岡村さんのコメントもご参照頂きたい。これまでは既存投資家の売却も含むようなスキームだったが、今回はまずは去年と同様のバリュエーションで10~15億ドルで出資、その後既存株主からもっと安いバリュエーションで買える権利もあるスキーム。
個人的には、新投資家は買える権利はあるが既存投資家は売る権利はない、強気のスキームという印象。その権利を付ける代わりに、去年と同じバリュエーションという条件で検討されているのではないだろうか?うまくいかなければ捨て金、再生できれば一気に持ち分も取れる。
去年の2016年6月にサウジのPIF(ビジョンファンドの最大の投資主でもある)から35億ドルの調達をしたSeries Gでは、約600億ドルのバリュエーション。
ほかの投資家の候補として挙がっているDragoneer(①)とGeneral Atlantic(②)についてCrunchbaseでみると、DragoneerはFlipkart、General AtlanticはSnapやToutiao(中国で急拡大しているニュースまとめアプリ、直近のラウンドでは2兆円のバリュエーションでそのリード、③)に投資している。資金としてはソフトバンクがメインになるのだろう。
ソフトバンク、先日のFlipkartへの出資といい、投資先の競合への投資を加速させている印象。ネットだけの世界から、リアルとネットの融合の世界に代わる中で、昔ほどWinner takes allではないかもしれない。それでもシェアを一気に高めるのは常套手段。独禁法とのバランスは気になってくるところではあるが…
①https://www.crunchbase.com/organization/dragoneer-investment-group#/entity
②https://www.crunchbase.com/organization/general-atlantic#/entity
③https://newspicks.com/news/2430687プラットフォームビジネスは、ビジネスモデルの詳細によって変わるが、基本的には資本体力が大きいところが勝ちやすい。
これは孫さんの思惑通りなのかわからないが、SBとビジョンファンドを合わせると、実質的にここから資金投入を受けた会社が勝ちになる、というフィニッシュマネーを投入できる規模になっていることが本当にすごい。
子供がビックリマンチョコのシールを吟味して買っているのに対して、大人買いで箱ごと買っていくイメージ。これをウーバー、リフト、アームのようなクラスでやるから、半端ない・・・・豆腐屋さん(=1兆単位で数える会社)とは、まさにこのころだろう。