「即時再充電可能」なバッテリー技術が誕生、電気自動車の未来を大きく変える可能性
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充電するのではなく、使い終わった流体電解質を回収して、新しい液を補充するというシステム。タイトルの「再充電」は「rechargeable」の訳なので仕方がないが、充電しているわけではないので誤解を招く。
詳しくは論文等をみてみたいが、パッと探しただけでは見つからず。
この「IFバッテリー」なるものは、アルコール系?の電解質ということと膜を使わないこと以外なにも技術の詳細が明らかではなく、公表されているのはビデオと画像だけで、現時点では興味と投資を呼び込むためのプレゼンテーションとしか言いようがない。
液体充填することでリチャージするアイデアは以前からあるが、電極の交換ができないので、普通に考えると電極側にできるデントライト(樹状結晶)などの析出物は取り除けないので、サイクル寿命が低そうなイメージがどうしてもある。(ん?これはエタノール燃料電池なのか?)そこを具体的・定量的にどの程度改善したのかのステイトメントが無ければ、基本的に信用できるとは言えないだろう。もし実現できていて、技術がわかっている人向けの発表ならば必ずそこをアピールするからだ。(つまりわからない人を騙そうとしているように感じてしまう。意味ありげな意味のない博士のイメージ写真が余計にそう感じさせる)
確かに液体の出し入れで充電出来るのなら充電スピードのメリットはあるだろう。以前、バッテリー交換ステーションの構想(2013年に破産したかつてのベタープレイス社、中国独立系、および2014年からのテスラの試み等)はあったが、EVはチャージコストの安さでバッテリーコストの高さを回収するモデルなので、ステーションのインフラコストが高いビジネスモデルは、いくら回転率を上げても単価を上げにくく成立させるのが難しい。
今後、もっと凄い(例えば全個体電池)が出てきて超急速充電が行えるようになると、今度はステーション側の電流容量の問題が深刻化するので、ステーション側で電気をためておいて、EV充電時に一気に放出する、ということは起きるようになると思う。これは、住友電工がやっているようなフロー電池と同じ原理(活物質が電解液に溶けている)。すでにヨーロッパではnanoflowcellというのが公道まで走れるところまで行っている(http://www.nanoflowcell.com)。
問題は、フロー電池はリチウムイオン電池のエネリギー密度の1/10以下、鉛蓄電池の1/2くらいしかない。
パデュー大やNanoflowcell、どちらもどうやって高エネルギー密度を実現したのか、調べても出てこない。
一回の充電で40-50kmくらい走れればいい目論見なのだろうか?