IT教育革命に賭ける5人の起業家「学校をテクノロジーで変える」
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注目のコメント
「年数十億ドルもの資金が投じられているアメリカの教員養成制度が目に見える成果を上げていないことに、彼は今も疑問を感じている。」
ここは、日本も全く同じでしょう。
12年公教育に関わってきた。教育学部が最も入りやすい学部になっている問題は一方で確かにあるが、現場感としては、先生一人ひとりは、子ども好きで決まったことをしっかりやろうという誠実な方がほとんど。明らかにマネジメントの問題でありそれは仕組みの問題であり、この強固な岩盤ぶりときたら、相当なものである。
個人的には小泉進次郎世代での大変革に期待している。
いずれにせよ、押し寄せるICT変革の波は、一度全体を総替えする。これは決まっている未来である。変曲点と太田さんが書いていたが、それもよく分かる。ここにあるようなEdTechの面白い企業も続々日本でも誕生しているし、ITで一旗揚げたような人材がマネージャーとして学校づくりにどんどん乗り込んできてくれているのも嬉しい。ただ、そこはまだ私も含めて「事例づくり」の段階に過ぎない。
ICTやAIの大波の本質を見抜き、やがて来る未来を見通し、あるべき教育・学校像をくっきり描き、実現に大舵を切れるトップリーダーが必要なときだ。教育は本当に大事ですね。今年の3月に母校の高校(いまや全国的にも有名な進学公立校になっていました)にOBとして200人くらいの前でお話させてもらいましたが、ありがたいことにたくさんの反響がありました。
そこで強く感じたのは「いまの子供たちは可能性の塊なのに、OB・学校・保護者による情報や価値観の提供が、未だに前時代的である」ということです。教育は受けてきたこと以上のものを提供することが(例え先生であっても)難しいと聞いたことがあります。
それをブレイクスルーしていくのが(先入観や価値観を基本的に持たない)テクノロジーであり、個別にカスタマイズされた内容が、社会科学的な論拠をもとに各生徒に提供されていくというのは、非常に期待している部分です。
ただ、教育におけるAI的な研究開発は、まだ社会科学(心理学・行動経済学など)の基礎研究も道半ばであることを踏まえると、基本的な機能提供以上のものは、いまだ時間がかかるのかもしれないとも思いました。「EdTechは効果があるかどうか、これまではまだ実証されていないが、今が変極点かもしれない」と、エコノミスト誌(22nd Jul 2017)で特集がありましたね。
現在の教室における集団教育は、18世紀のプロシアから始まったもので、EdTechによるアクティブラーニングの試みは、スキナーボックスで知られるハーバード大学で行動心理学を確立したB.F. Skinnerが1953年に行ったものが最初だそうです。以来、何度かのブームを経て現在に至っています。
「変極点」かもしれない理由は二つ。一つは技術の進化。生徒とのインターラクションが、格段に良くなっていること。背景にはAIの活用もあります。もう一つは、学習方法についてノウハウが蓄積され、共有されていること。カーンアカデミーなどの事例です。
この機会に投資と起業が活発になっています。またブームじゃないの、という声もありますが、どうでしょうか?