中国を制したテンセント。世界市場への挑戦と壁
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テンセントの凄みがずしっと感じられる良い記事。思ったこと2点。
その1。
劉社長のように、アメリカなど先進国で長く生活した中国人が、帰国して中国企業で活躍するケースは一層増える。
で、彼らの貢献により、中国企業の世界進出はものすごいスピードで進む。
身近な例で、私の在学するMBA同学年425名中、中国ルーツの人間は20名強。(ちなみに日本人は12人)
その内、中国生まれ中国育ちはごくわずか。大学から海外・そのまま海外で就職というパターンや、小さい頃に海外へ移住し「中国語より英語の方が得意」といったパターンも非常に多い。その場合国籍も変わってしまっていて、20名強の内、中国籍は10名ほど。
彼らの内、卒業後中国大陸で、また中国企業で働こうという意向があるものは多い。
テンセント・アリババはじめ、こうした人材の採用に熱心な会社は多く、年齢にとらわれず権限を与え大きなスケールとスピード感でビジネスを展開できる環境が、彼らにとって大変魅力あるものとなっている。その気になればアメリカでもヨーロッパでもどこでも就職できる人材だが、その彼らが中国を向いている。
感覚的で恐縮だが、こうした人材が世界中から中国(中国企業の海外拠点含め)に戻ってくると、その力は凄まじいのではないかと思います。
その2。
トップ経営層14人がゴビ砂漠を2日間歩き倒すというオフサイトミーティング、これは凄まじい。爪の垢を煎じて飲みたい。Tencentというとポニー・マーの名前はよく聞くが、記事に出ているマーティン・ラウ(劉)の名前は、印象にない。記事にあるように、あえて出ることをしてこなかったのはあろうが、これから意識したい。
にしても、Tencentがどれだけ中国での生活で普及しているか、そしてラウ氏の下記のエピソードも興味深い。
『ベンチャーキャピタリストのメアリー・ミーカーによれば、中国のユーザーが1日にテンセントのアプリを使う時間を総計すると、17億時間に上る。他社のアプリすべてに使う時間を合わせても追いつかない。』
『劉はスーパーセルの幹部らに会う準備として、クラッシュ・ロワイヤルをプレーした。繰り返し、何度も。当時の順位で、実に世界97位の高スコアを出すほど熱心にプレーした。
「それが私のデューデリジェンスのやり方だ」と、劉はまじめな表情で言う。「今でもプレーする。あの時は本当に激しくやった」』時価総額40兆円と日本最大のトヨタの倍を誇る、テンセントに関する長文記事。爆速で自己変革を繰り返してきた結果が今の成功に繋がっている。