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背景は、景気がいいときに資本を積み増しておき悪くなった時はこのバッファーを活用する「カウンターシクリカル・バッファー」(バーゼルⅢから導入)を引き上げるため。
素人的にはBrexitから派生するリスクが不透明な中で無茶ではないかと思うが、欧州における不安定性が解消されつつあることが理由とされている。
イギリスでは、2009年以降銀行監督が財務省傘下のFSAからBoEへ以降され、銀行規制を強化する流れが出来上がってしまった。今回の判断についても、このカラーが出ていると思う。
もちろん、BOEとして充分に検討した上での判断だと思いますが、一般論として言えば、種々の課題を伴っているように思います
第一に、CCyBがマクロプルーデンスの点で初期の効果を発揮するには、相応の時間的ラグが伴うはずです。なぜなら、金融機関の対応には、分母と分子の双方の点で時間を要するからです。その意味では、CCyBの運営は金融政策と同じようにforward lookingに行う必要がある訳です
第二に、記事にあるように、英国の主要な金融機関が既に十分な自己資本を具備している場合の政策措置の意味合いです。新たなCCyBもbindingでないとした場合、この政策措置は、主としてアナウンスメント効果を狙ったものになります。それ自体に意味はありますが、アナウンスメント効果の観点では、監督方針の変更など、もっと効率的な手段もあるように思います