エレキ業界で今何が起きているのか。その真相、深層、生命線
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日本企業が特に陥りやすい点は、技術的には優れているのに標準化の流れでデファクトスタンダードになれず、技術で勝って政治で負けるパターンです。
その意味で、グローバル市場を意識したグローバルスタンダードを狙う、標準企画の重要性を改めて認識させられた対談でした。
IPC社長にミッチェルさんとは初めてお会いしましたが、思いがけない共通点があり、オフトークも大いに盛り上がりました。
90年台半ばに私はドイツで、日系最初のカーナビを欧州市場に導入すべく、現地でのプロジェクト責任者をしていました。
その後、そのモデルは米国にも導入される事になり、導入計画の打ち合わせで米国出張をしていました。
ミッチェルさんもその頃、米国でカーナビの開発に関わっており、お互いに記憶にはありませんでしたが、間違いなく会っていた事が判りました。
20年の時を超えて、全く異なる立場でお会いできた事は、人生の奇遇を感じざるを得ません。昨今、国内製造業では、ネガティブな話題が多く聞こえます。しかし、国際競争力を失った訳ではなく、世界で通用する日本企業は、(企業規模に関わらず)まだまだ存在します。
ガラパゴスと良く言われますが、独自性は必ずしも悪とは限りません。その独自性を世界にどう理解してもらうか、または理解を促して優位性へと変換するか。その伝え方に課題があるため、世界から孤立しがちです。
国際標準とは、グローバル市場では共通語と同義です。日本は、英語の壁だけでなく、独自(国内)規格というまた別の壁があります。国際標準という共通語で意思疎通をしていたら、日本企業にはさらに明るい未来があるように思えます。日本企業は傲りすぎ。日本の技術は世界一だと憚るが、少なくとも、通信を含むエレキの世界は中国、韓国にはもう勝てない。
ローコストで作ることも技術。それ以前に大量の注文を受け、生産する技術、大量に作るからこそできる、周辺産業のクラスターの厚み。
1000台作るのは儲からないのでできない。100万台作るのは受けきれない。どうにもうまくいかない。