東芝「日米韓連合」と優先交渉
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東芝のプレスリリースでの正式発表は下記の通り。
https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20170621_1.pdf
引用開始---
「本日開催の当社取締役会において、㈱産業革新機構、ベインキャピタル、㈱日本政策投資銀行からなるコンソーシアムを、東芝メモリ株式会社(TMC)の売却に係る優先交渉先とすることを決定いたしましたので、お知らせいたします。
当社は、各買い手候補者からのご提案について、TMCの企業価値、国外への技術流出懸念、国内の雇用の確保、手続の確実性等の観点から総合的に評価し、上記コンソーシアムのご提案が最も優位性が高いと評価しました。」
---引用終了
記事にある「日米韓」の「韓」に関する記載は、プレスリリースでは一切ありません。
また、優先交渉権(Exclusivity)を与える買い手候補の選定理由にある「TMCの企業価値、国外への技術流出懸念、国内の雇用の確保、手続の確実性等の観点」のうち、東芝の既存株主及び既存レンダー(東芝は表面上債務超過企業であるため、レンダーにとっても本件売却は重要)にとり意味があるのは、最初の企業価値と手続の確実性の2つしかありません。
その他の2つ(国外への技術流出懸念、国内の雇用の確保)は既存株主及び既存レンダーにとって関係ありません。この2つが選定理由に挙げられるのは、ダウンサイドもアップサイドも真っ先に享受する既存株主にとって、たまったものではありません。色々な忖度の後が伺えます会社側からも、正式発表。ハイニクスの名前がでてないが、とりあず、ファンドで固め、その後は、WDとも交渉か?
WDとうまくいけば、上場廃止は免れる。
上場廃止、民事再生は、確かに、いろいろな問題がクリアになり、借金もなくなることから、それを良し、とする識者も多いが、ファンド勢による「マグロの解体ショー」の中で、金融機関やコンサル、M&A業者は事業機会が多いが、最も不利益となるのは、一般株主と従業員だろう。
事業の中には、テックと流通ITなど分けない方がいいものや、研究所の機能もある。これらがバラバラにされれば、メモリやエネルギーなどを除けば、再起不能、再結合不能なまでに解体され、価値は大きく減るだろう。
もちろん、全てが裁判所により明らかにされれば、過去のWHとの件も含め、原発行政を指導してきた経産省にも不都合な事実が明らかにされよう。歴代首脳も厳しい。さらに、2018年更改の日米原子力協定の行方すら不明になる。
安倍政権が安泰のうちは、景気へのリスクも含め、経産省はもちろん、や金融行政も忖度の中で東芝上場維持だろうが、自民党でも他の政権であれば、行政が大きく変化し、東芝がスケープゴートになる可能性もあるだろう。
東芝問題の複雑な連立方程式は、解なし、ではないが、更に拘束条件が増え、一層な難問になってきた。