大前研一「分断された世界。『アメリカ・ファースト』はすでに達成されている」
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正論中の正論を、今さらに大前氏が総括してくれました。こんなことは何ヶ月も前から分かっていたことですが、日本のメディアでは「トランプ氏はなかなかの曲者」とか、「世の中のエリートの方が分かっていない」とか、「実はかつてない優れた大統領」という裏読み評論が少し出てきていました。さすがの大前氏も苛立ったのでしょうか、あらためてバッサリ切っています。
アメリカ経済は決して悪くありません。それを証明しているのが、リーマンショックから復活してきた失業率です。新興企業も次々と台頭しています。唯一、対処が不十分なのは、グローバル化した企業への税制対応です。これも大前氏の指摘する通りです。しかし、それはそれとして、「中東はブッシュ元大統領の父の時代から今日に至るまでアメリカが引っ掻き回しただけで何も解決しておらず、むしろ酷くなっています。そこにアメリカの国防予算の7割を使った」とありますが、軍事にお金を使い、効果を上げられなかったことは、いわゆるムダな投資に他なりません。こんなことをしているから、国内のプア対策が後回しになったのです。社会が激しい変化を許容するアメリカだからこそ、敗者に対してのそれなりの配慮も必要です。もしトランプ政権がプア対策に本腰を入れるのであれば、「勝者を伸ばしつつ」という点にも理解をしておかなければなりません。敗者への対策は、どこまで言っても、一時的な応急措置にすぎないからです。『これ以上強くなってどうしようというのでしょうか。世界が「アメリカよ、勘弁してくれ」というぐらい、アメリカ企業は強いのです。』
何から何まで、大前研一さんのおっしゃるとおりだと思います。いちど大前さんを日本の貧困の現場に連れていきたいな。緩やかな衰退なんてしていなくて、実際に沢山の人が困っているわけなのだけど、それが見えていないんじゃなかろうか。
僕は代弁されない・声をあげられない人の苦しみを自分自身の痛みとして感じ(人の話を聞いて分かったフリをせず、実際に現場に訪れて人と話をして)、それでも情だけに流されず本当に何が必要なのかを考え続けられる人に、リーダーになってほしいなといつも思います。