「共謀罪」参院審議入り 首相「テロ対策は責務」 ほか 15時トップ5ニュース
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成立は止められないでしょうが、本法案には、総論賛成、各論反対で、成立させるべきではないと考えています。
日本の刑法は解釈が厳格で、犯罪を未然に止めうる実行の着手の認定時期が遅すぎるなど、テロ犯罪に有効ではないことが指摘されています。
そのため、テロ抑止に役立つ法律の整備は必要です。
しかし同時に、特別法犯罪、行政犯罪も含めると犯罪とされる範囲は極めて広く、1日を何の法にも触れずに過ごすのはほとんど不可能なほどにすでになっています。(もちろん適用されることはないのでしょうが、「違法でありながらお目こぼしをもらっている」状態であることはかわりありません)
総論としてテロ対策法が必要なのは間違いありませんが、本法案には適用犯罪が多すぎるという大きすぎる問題があり、成立させるべきではない。と考えられます。
論戦は「一般の市民団体が対象になるのか」という法の適用対象が争点になっています。
この縛りももちろん必要でしょうが、対象犯罪は長期4年以上の犯罪であり、あまりに広範に過ぎるだけでなく、テロ抑止に関連する犯罪に限定されていません。(さらに高山教授の指摘があったように、政治関連犯罪が除外されるなど、恣意的である問題もあります)
よく言われているように、きのこ狩り(森林窃盗)も「長期5年」の犯罪であり、対象になってしまいます。
この適用対象の広さが、法案の最大の問題だと考えています。
「どのような団体が適用対象なのか」を絞り込むのではなく、「どのような犯罪が対象になるのか」を、明確にテロに関連するものに絞り込むべきではないでしょうか。
それなくしては「テロ対策」と言われても、とうてい信用できませんね。