「AlphaGo」という“神”の引退と、人類最強の19歳が見せた涙の意味:現地レポート
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注目のコメント
アルファ碁の一連の対戦はグーグルのAIテクノロジーの凄さを印象付ける最高のプロモーションになった。欧州チャンピオン→イセドル→ネット上でのトッププロ達→カケツと、テンポ良く半年ごとに対戦相手を次々とグレードアップさせて、トータルで72勝1敗と圧倒的な成績を残した。その過程でデミス・ハサビス率いるディープマインド社や、今回の対戦で使用したグーグルオリジナルのAIアプリ向けチップであるTPUなど、グーグルが持つAI関連のソフトもハードも他社より圧倒的に先行しているというイメージを植え付けて、先日のカンファレンスでAIファーストを強調したCEOのピチャイに取っても願ったり叶ったりの結果だろう。
僕は、日本棋院理事としては正直複雑な心境です。アルファ碁が韓国・中国で戦いながら日本では戦わずに引退する事実が、面白くないです。囲碁は日本が体系化し、近代化して、世界に広げました。だからこそ、AlphaGoなのです。Goが世界共通言語です。だけど今回は蚊帳の外です。日本の囲碁界は、日本が世界から取り残されていることに危機感を抱くべきだと思います。世界へのもっと積極的なアピールが必要だと思います。自戒を込めてコメントしました。
AIを語るときに、何度も引き合いに出されるのでしょうね。あと10年は絶対無理と思われた壁をやすやすと抜き去り、「もう人類とやっても仕方ない」という地点にたどり着いた。これが、あらゆる分野で起こる近未来ですね。変化への適応力のない組織や業界は無くなっていくのでしょう。
どこかにも書きましたが、今回の囲碁プロジェクトは、当座終わりとしても、「AIが指導してくれる囲碁教室」とかは、オンラインで大繁盛しそう。何といっても人類最強の人よりはるかに強いものが、自分の囲碁の何が問題かを指摘指導してくれる。瞬時に。そういう使い方はありでしょうね。
それにしても、日本の棋士が素通りされたのは、屈辱ですね。井山さんに挑戦してもらいたかった。