【新】焦るトヨタ。中国EVシフトで始まる、クルマ下克上時代
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今回の「企業研究」は、少し趣向を変えて一風変わった企業を取り上げます。EVメーカー、GLM。「和製テスラ」とも言われる同社のトップインタビューに入る前に、本日はイントロダクションとして業界全体の最新動向を追いました。
アジアに強烈なEVブームが到来しています。モビリティ革命は米国ばかりに目を奪われがちですがそのマグニチュードは中国、ひいてはアジアのほうが俄然大きい。
既に世界最大の自動車市場である中国が極端なEV振興策を発布、これにより突如として巨大エコカー市場が現出しました。
「クルマの家電化」によって、PCでレノボ、スマホでXiaomiやファーウェイが主役に踊り出たように車もスタートアップや異業種参入組みが一気に台頭する可能性が、というより既に中国版テスラと言われるBYDは時価総額1.8兆円でバフェットも投資する香港市場上場企業、また第二陣スタートアップ群も記事にある通り大手出身起業家をアジア最大企業のテンセントがバックするなどヘビー級が控えています。
中国のみならず、東南アジア最大の自動車産業国タイでもエコカー新興を大きく打ち出しています。
インドも、首都デリーが汚染都市世界1位の汚名を北京から継いだ事もあり排ガス規制を強化、スズキやデンソーらがリチウムイオン電池のインド製造JVを先日設立しています。
所謂リープフロッグ(段階飛ばし)で、最初にネット接続を体験するのがPCでもガラケーでもなくてスマホであるという人が大半であるインドでは、最初に持つ車がエコカーと今後なるでしょう。そんな中間所得層が向こう数年で日本の全人口の数倍単位で現出します。
この大地殻変動に際して、世界最大の自動車産業を有する日本は、この記事では「中国に逆転される、焦る」等と書かれています。
しかしテスラを動かすバッテリーは日本企業が作っている、世界全OEMに部品供給するのも日本企業、自動運転の脳みそたる半導体IPライブラリを抑えこの分野で世界最大のディープポケット持つプレイヤーも日本企業。自動車製造向けロボット世界シェアトップも日本企業。
現地新興プレイヤーもうまく巻き込み、アジアならではのねばちこいロビイング等非市場戦略も頑張れば、そして何よりスピード、スピード、スピード。難しいのは百も承知ですがそれをやるしかない、それが出来れば、むしろ日本勢はピンチをチャンスに出来る大いなる好機であると私は考えます。記事にある通り、中国の環境規制案のエコカー定義に、日本のハイブリッド車が入ってないのはインパクトが大きかったですね。完全に中国がルールを作る側なので、今後の中国メーカーにより注目です。