この連載について
第四次産業革命が動き始めた昨今、社長を筆頭とする経営陣に求められる資質が変化している。
プレイングマネジャー型から、新しいビジネスモデルを作り取捨選択するポートフォリオマネジャー型へ。親方日の丸に守られるのではなく、ビジネス拡大のためには時には国家と戦うことも辞さない「正しい独裁者」が求められる──。
本特集では、新時代の経営者像の具体的な能力、人物像を掘り下げると共に、どうすればイノベーションを起こす新・経営者に近づけるのかを明らかにしてゆく。
2016年に東京電力がホールディングスカンパニー制に移行し、燃料・火力発電、送配電、小売を分社化。既存燃料事業や既存火力発電事業は中部電力との共同出資であるJERAが承継。
時価総額
1.48 兆円
業績
IT、エネルギー、インフラ、モビリティ用の部品やシステム、医療機器、家電などを幅広く展開。各種産業のDX・スマート化を行うLumada事業を中心に、グローバル成長に向けた取り組みを推進。
時価総額
12.8 兆円
業績
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以下の3種類があり、期待されている役割は大きく異なる。
① 象徴・司祭型(一部調整機能)
これは、親方日の丸の規制産業安定産業なら有効。いわゆる経歴家柄が立派な方であり、人格者でなければいけない。究極は天皇陛下のような方であり、乃木将軍もそうだろう。神輿に乗るのがうまいことも大事。ただ、不安定な競争の激しい産業では難しいし、乱時はダメ。社長のバックグラウンドは、社員の平均キャリアと異なる方がいい。
② 資本家・ファンドマネージャ型(一部調整機能)
コングロマリット企業やファンド企業であり、資本家としての厳しく客観的な事業評価、ポートフォリオ管理能力、ファンドマネージャのセンスが必要となる。全ての事業を理解することは難しいので、概要を理解しつつ、個々の事業は事業部門に任せる。企業でいえば、日立や日清紡、ソフトバンク。事業の広さでは、経営重心®での面積5以上が該当。ホールディング制、委員会設置会社で透明性のある管理が必要。経営者では、日立の川村氏や中西氏、ソフトバンクの孫社長、GEのジャックウェルチ氏などだろう。
③ 事業型
これは、通常のセットやデバイスなど製造業であり、日本の多くの社長、台湾韓国、欧米の多くのケースが該当。事業の広さでは4以下だろう。事業の経験に基づく深い洞察力が必要。また、この場合には、社長のバックグラウンドが、社員の平均のキャリア(学歴、経歴、専門、出身)に近いと価値観・常識も近く、管理も容易だろう。営業が多い会社なら営業出身、技術者が多い場合は技術屋、重電が主力なら重電部門の出身。
次に、会社の種類を横軸に実業的か虚業的かで分け、縦軸を経営重心®事業の広さとして、分類すると下記のようになる。実業、虚業と書いているが、製造業、非製造業でもいいが、製造業自身がサービス化もしており、実業・虚業という方が近いかもしれない。なお。虚業と言っても、重要であり、実虚が合わさった「複素数」経営が重要。
経営者は大きくは以下の4つに分けるべきかと思います
①創業社長
②創業一家の世襲
③内部昇格(いわゆるサラリーマン社長)
④外部招聘(いわゆるプロ経営者)
「サラリーマン社長が滅びる」とは、③ではなく④になるということなのかと思いきやそうでもなそう。内部昇格で社長を出さないといけないのは変わらないので、企業内でどう修羅場経験を積ませて育成するかという内容ならわかりますが、①のベンチャー創業者の話が多そう。百歩譲って、こういう人と競合しないといけない、みたいな意味ならよいが、創業者すげーって言っても何も解決にならない気がします
いい意味で期待を裏切ってくれるといいですが
利益は拡大しなくとも、持続性が高く、関わる人たちのモラルが向上するというのが代表としての役割かなと思いますが、
まだまだ自分が現場で先頭に立って損な役回りを嬉々として受ける様を見せていかないといけないなと思っているヒヨッコです。
攻めるベンチャーにとってはこんなに面白い時代もないけど、大規模な資産や人や、長年コレでやってきたという強固な文化がある巨艦を操縦するのは、大変だろうな。
まあ、「きちんと決められたことを遂行する力」ではなく、大事なのは「見える力」「感性」「思考力」「柔軟性」「決める力」「すぐに行動に移せる力」ということかな。すべて子ども時代の遊びの中にあるよね。
経済が上調子の頃は、イノベーター型よりも過去のイノベーションを粛々と実行するマネージャーの方が効率がよいので、サラリーマン社長の方が求められて来た。ドラッカーが流行るわけだ。
特集では有名経営者のインタビューが並んでいるが、このメンバーで共通項を見出すのは難しそうな気もします。
この特集を読んだ読者はどう受け止めればいいのか。新しい経営者像をそこにみて、今のサラリーマン社長をバカにすればいいのか、行動習慣を知り真似してみて自分もいつかは「新・経営者」という気分を味わえばいいのか。
経営者になるのは簡単で、脱サラすればその瞬間経営者です。だから、「新・経営者の条件」なるものはハナから存在していない。
そして、こうした時代が意味するのは、社会変動のリスクをますます個人が負う苦しい時代の到来をも意味しています。手放しで喜んでいる場合でもないかなと思います。
米国では、テンポラリーにCEOが選ばれて任務が終了したら退任するという例も少なくないようです。
日産のゴーン氏も、日産の立て直しがミッションだったので高額な報酬を受け取ったのです。
そろそろ「お疲れさまでした」で再任をしなくてもいいと思うのですが…。
サラリーマン人生の上がりとして社長になって長期間君臨できたのは、物言わぬ安定株主が支えてくれていたからです。
かつて、上場企業の安定株主比率は7割くらいでしたが、今や2割を切っていると記憶しています。
コーポレート・ガバナンス・コードによって「社外取締役」の設置も義務付けられています。
「経営」と「働き手」の分離は一層進んでいくことでしょう。
http://agora-web.jp/archives/2022333.html
以上は、経営者という立場を誤解した人を主人公とした映画の感想です。
一昔前なら、当然だったのかも…。
この数年で上場を目指す社会的企業も現れており、億単位の社会的資金が集まり、また優秀な企業人が多数参画するようになってきたからです。
新しいNPOでも、「正しい独裁者」「羊飼い型リーダーシップ」が必要です。