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「ルペンは極右ではない」—— ”ルペンに一番近い日本人”が断言する

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  • ジャーナリスト

    私は政治学者ではありませんので、ルペンの国民戦線が純粋な極右政党であるか微妙です。国民戦線はプーチンの「統一ロシア」党に近い面が多いのです。縁者[身内]びいきで権力をかため、ならず者国家から資金を集め、苦しんでいる人々の怒りを掻き立てるのです。負の力を原動力に支持率を高めた政党なのです。

    もっとも、この記事の「ルペン支えるエリート集団「ENA」という見出しはぞっとします。「フランス随一のエリート官僚養成学校であるパリの国立行政学院(ENA)の出身者がルペン氏の応援に集まっている」は木村氏の言葉は真っ赤な嘘ですから。ENAは確かに昔からフランス政治界支えるエリートであり、皮肉なことに国民戦線の創立者ジャン=マリー・ルペン(父)の天敵でした。07年の大統領選の際にルペンがENAを亡くす!という政策を宣言したぐらいなのです。
    打って変わり、娘のマリーヌ・ルペンはトロイの木馬作戦を考え、少しずつENA出身の若手たちを暗黒面に誘惑し始めたのです。国民戦線はエリート嫌いな党から作戦を変えました。

    この悪名高き政党を支持する数少ないエリートたち(テクノクラート)は 「Horaces 」と自身を名付けるのです(古代ローマ神話のヒーローのあだ名)。 Jean-Yves Le Gallou 、Philippe Martel、 Paul-Marie Coûteaux というENAのベテランが最初に改宗したのです。現役の国民戦線所属&ENA出身は党の頭脳として知られる 雄弁なFlorian Philippot 氏。二人目は党のナンバー3である戦略家のJean Messiha氏。また、首相の座を約束された保守派候補のデュポンエニャン氏、この3人だけですよ。毎年およそ80人がENAから卒業し、フランスの財界や政治界で活躍する現役ENA出身のエリートはきっと1000人もいるでしょう。ゆえに、ルペンの仲間になったのはその1%もいません。

    とはいえ、危機感を抱いても良いと思います。権力が大好きなエリートを魅了し、国民戦線に入隊させようとするルペンの陰謀は見え見えなのですから。『スターウォーズ』に例えるのなら、ENAのエリートは🇫🇷ジェダイだとしたら、何人かが暗黒面に魂を売るのは仕方がないのです。ルペンが帝国のエンペラーになったら、ダーク・ジェダイが増えるでしょうね。血と涙です。


注目のコメント

  • AT-PLAN株式会社 代表取締役(Gérant)

    【メディアの画像・日仏比較】
     トランプ氏のときもでしたが、日本メディアと仏メディアでは両者の露出される画像が異なるようです。日本メディアではルペン氏は「攻撃的で挑発的なポーズ」「眉間にしわを寄せて叫ぶ姿」「単独の写真」であり、一方のマクロン氏は「Goodサイン」「万歳風ポーズ」「奥さんと一緒の笑顔」が印象的でした、これがフランス現地メディアになるとルペン氏は「笑顔の画像」「家族と一緒の姿」、マクロン氏は「険しく厳しい指導者風」「指さしする鋭い政治家」といった画像が多いと思われます。国や文化によって好みや画像選択の傾向は異なりますが、報道記事とは別にこのような違いもみてとれます。
     さて、ルペン氏肯定の記事も注目したい側面です。フランスの討論番組をみましたが、政策は別として経験や貫禄に関してはルペン氏がリードしていると取引先のフランス人経営者も言っていました。事実誤認・中傷ばかりと言われているルペン氏ですが、優れている面や能力は公平に評価すべきと思います。その意味ではルペン氏肯定記事は大変興味深いのではないでしょうか。


  • 精神科医

    グローバリズム=善

    反グローバリズム=悪

    という報道ばかりです。不思議ですね。


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