障害者就労 農業へ広がれ
コメント
注目のコメント
障害者が農業の担い手となる『農福連携』を実現していくためには、いくつかの課題があります。
まずは『生産の量と質の安定化』。
多くの障害者施設が、農業技術の習得や指導員の確保などに苦慮しており、安定的に十分な出荷量を維持する体制を作れていません。
それは結果として『販売先の確保』にも影響します。
販売先にとって、十分な量・質が保証されていない施設との取り引きはリスクになります。
その為、「取り引きしてもらえない」または「取り引きしてもらえたとしても、安価になってしまう」という状況があるのです。
すると、結果として『障害者を十分に雇用できる作業量の確保』に苦慮し、障害者の活躍の場を作り出せないという状況に陥ります。
自分たちで消費することを目的とするのであれば良いのですが、しっかりとビジネスとして成り立つ仕組みを作っていくためには、こうした負のサイクルから抜け出し、正のサイクルへと変えていく必要があります。
弊社でも、精神障害のある方々が椎茸栽培に取り組む就労継続支援A型施設を運営しています。
そして、2年ほど取り組む中で、正のサイクルへと変えていくことができました。
生産の量・質が安定し、地場のスーパーはもちろん、有名百貨店などでも取り扱って頂けるようになっています。
また、雇用する精神障害者の数も約35名となり、皆さん熱心にしいたけ栽培に取り組んで頂いています。
今後は、成功事例をきちんとモデル化し、様々な地域に広げていくことが重要。
そのためには、産官学含め、一層連携していければと思います。
※弊社 就労継続支援A型事業所 アスタネ
http://www.asutane.jp今、一定規模の企業の障害者雇用は総人数の2%義務がありますので、それを実現させるために
大きな企業では農的な部門を新設するなどして障害者雇用の受け皿と考えるところも多いです。
私自身も就労支援B型作業所の農園を4年前からお手伝いしています。ただでさえ収支を合わせるのが難しい農作業のガチ現場は実際の就労現場としてはかなり難しいと思いますが、作業内容がわかりやすく精度よりも人足が必要な現場であれば補助金との合わせ技でなんとかなるような気がします。
実際に仲のいいレタス農家では長年知的障がい者が収穫現場での箱詰め運搬をしています。
また、多摩市にある「多摩草むらの会」は精神障がい者の就労支援NPOですが食品加工、飲食店経営を幅広く行い、その原材料を供給するための農業法人を設立しました。現場は大変そうですが数十人が働く現場を創出している実例としては突出しています。http://kusamura.org/introduction/hatake/福祉と農業を組合わせたノウフク連携。今後さらに加速してきます。生産業の現場では人手不足が深刻。その課題解決に、障害者や高齢者と連携する動きを農水省、厚労省が中心となり、今プロジェクトを進めています。
私もこのプロジェクトに関わっていますので、早く成功事例を作って世の中に情報発信していきたいです。