6ヶ月後に会社が潰れるのが確実になった時、ベンチャー企業のCFOがやるべきこと 【とあるCFOの独白】
コメント
注目のコメント
自分のスタートアップ時代を思い出し、土曜の朝から暗澹たる気分になりました。
私がビジネススクールへの留学をやめて学生時代に携わったスタートアップに復帰したのは8月のことでしたが、最初に取り組んだ仕事は資金繰り表の作成でした。それまでなかったから。作成した結果、キャッシュが半年も保たないことに気づきました。もしもビジネススクールに留学していたとしたら、まだ学期さえ始まっていなかったタイミングです。話が違うな〜というのがWeek1の感想。
サーバーを移行したりと散々コスト削減を進めましたが、結局ソフトウェアの会社のコストの大部分を占めるのは人件費です。大企業での後ろ向きな施策に嫌気がさし、「大きく育つパイに関与したい」と思ってベンチャーの世界に戻ったはずなのに、何をやっているんだろうと、心底嫌になったことを覚えています。当然役員陣も大幅に報酬カットを進めた結果、復帰2ヶ月後には前任者に代わって代表に就任していました。
その過程で株主間での大揉めや、検討を停止した取引先やプラットフォーマーからの個人宛の内容証明など、散々なことばかりではありましたが、今から考えてもどれも必要なプロセスであったと思います。もうやりたくないけど。
だいぶ穏当に表現しましたが、暗澹としつつもまたその一方で、なんとなく当時のハラハラ感にどうしようもない懐かしさを覚えてしまいます。
「ベンチャー企業では、やれる人間がやる 肩書は目安」。本当にその通りですし、当たり前です。学ぶ点の多い良記事。
自分もベンチャー時代に「今月乗り切れなかったら潰れるかもしれない」というどん底状態を半年以上続けて何とか立て直した経験があるため、久々当時を思い出して胸が圧迫される感覚を覚えた。
「ベンチャー企業では、やれる人間がやる 肩書は目安」
これはまさに本質と思う。
自分は肩書きはCIOが主でファイナンスではなかったが、実質的にナンバーツーだったため「対外的には平常運転と思ってもらえるギリギリのラインを維持しつつ、その裏での事業構造はドラスティックに変えて運営コストを最小化する」という舵取りをしていた。ベンチャーにとって、与信を落とすことは(財務観点ではもちろんだが)事業観点でも取引ができなくなり致命傷になる。その意味で、記事にある「虚勢を張る」は、非常にしみじみと共感できる観点だった。
大企業であれば、「最近のうちの会社は~」「それは会社がやること」「最近会社の考えが~」等、まるで自分が所属する組織が別人格であるような意識が妙に醸成されやすい。ただしベンチャーでは全員が「当事者」であり「会社」そのもの。危機を迎えた際に全員がその圧倒的な当事者意識をもてるかどうかが命運を握るように思う。(とは言え、現実には全員が自発的にそうした当事者意識をもつことはなく、ほんの一握りの人間ががむしゃらに動き回って周囲に引火していくものなのだろう)
「大事は理(ことわり)を以て決し、小事は情を以て処する」
とは、個人的に好きな言葉。
この記事を書かれたCFOの方のように、逆境の中でも状況を俯瞰的に捉えて合理的な方向性を見極め、例えその場では非情と責められても時には心を鬼にして本気で組織の未来を確保する方が、結果的に感謝されることが多いように思う。自分は運良く逆境を乗り切ることができたが、今思うともう少しクレバーに動けた部分もあるな、と時々内省する。
非常に勉強になる有意義な内容、ありがとうございました。ブログの記事を読むと、当社は、
・工場を有し、設備投資を実施。すなわち、アセット保有型のビジネスモデル
・売上高50億円、従業員数700名。すなわち、一人当たり売上高7百万円
こちら、資産保有型のビジネスにも関わらず、一人当たり売上高7百万円は、コンサルや監査法人などのアセット無し/資本不要ビジネスでの一人当たり売上高より小さいです。CFOの孤軍奮闘や資金繰り云々でなく、そもそもビジネスモデルの問題のような...。
私のドタ勘ですと、アセット保有の製造業/インフラビジネスだと、数千万円前半・中盤(30-60百万円くらい)くらいの一人当たり売上高がないと十分なリターンが出ない