トランプ大統領 オバマケア代替案を採決直前に取り下げ
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米国では「First Stunning Defeat」と報道されています。トランプ候補が支持者へ訴えた最も重要な政策案でしたから。「良いケアを安く提供することは優先度が最も高い」と吠えていました。言ってることと、実際にできることが違うということがトランプの支持者へ、これからどのような影響があるのか見どころです。
敗北の原因はトランプ大統領が名指ししている民主党の反対ではなく、同じ共和党の保守系の不支持という党内の「ねじれ」です。現制度より費用がかからないと主張しているのに、保守系が支持しなかったということが興味深いです。そもそもトランプ氏が主張する経済政策は「右左」という文脈では説明できなく「ポピュリズム」であることに不信感があるのかもしれません。
社会保障制度は「複雑」とトランプ氏も認めています。税制度ももっと「複雑」でしょう。減税政策の法案も敗北するとStunningがトランプ氏とってFatal(致命的)になるので、もっと慎重に法案を進めるでしょう。少なくとも、今回、ライアン議長のようにトランプ氏を支持した共和党議員は。むしろ私はトランプ政権の現実的な判断に驚きました。強行突破して、否決されて、やるだけやった、悪いのは民主党だ、と罵って終わりにするのではと考えていたからです。アメリカの企業からは、実現可能性が疑われるような構想がよく打ち出されます。株価上昇を狙った口先介入の場合が多いと思われますが、トランプ政権の本質もそこにあると考えます。花火は上げますが、着地点を考えているとはとても思えないからです。
オバマケアは正面突破→撤退路線から、フェードアウト路線に切り替えたのではないでしょうか。トランプ自身は、この件についてはそれほど強いコミットメントはなかった、と私は思っています。オバマケア反対という点でそもそも「理念的・理論的」な背骨はトランプにはなく、とにかくオバマがやったことをひっくり返そうとしているだけで、すでに根付いている制度を変えるという大変な作業をできるほどの思い入れはなかった、ということであると。
で、支持者に対しては「オレはやるだけやった、オレのせいじゃない、共和党幹部がわるい」と言うのでしょうね・・・