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ちょっと想像すれば難しいのは明らかですからね。
これほど、特に低所得者層に普及しているオバマケアを今更国民から取り上げたらそれこそ共和党議員が支持を失う可能性の方が高い。

元々反対派である共和党議員も、その反対の理由の根底には市場に流れる所得の一部が保険に費やされる事への反対意識ですから、そこに低所得者層の民意は元々無い訳ですよ。

低所得者層が自覚しているかどうかは別として、一端享受した福祉をはぎ取られる苦しみは日本人なら医療費負担増額や年金受給年齢引き上げなどで痛いほど判るでしょうし、対岸の共和党議員もそれを知らない訳じゃないだろうし、自動車産業の企業年金問題で米国内でも同様のシミュレーションは既に存在してる。
オバマケアの代替法案の採決が延期。トランプ大統領の目玉政策だけに、否決された場合のダメージの大きさを懸念し、延期したのではないかとみられている。24日の可決には自信を示しているとの報道もある。
たしかライアン自身が言っとった。
We (republican) are on the same page on repealing Obamacare. We are not on the same page in the replacement.
オバマケアと変わらない「ライアンケア」という批判のが保守派の主張。議会自由議員連盟を説得するかが鍵ですが、そんな案が下院で通ると、上院で民主党のフィリバスターを出す可能性が高くなってしまいます
今朝のニュースでは、トランプが代替案反対の共和党議員に最終通告し、言うことを聞かなければ自分は手を引くぞ、と脅したとのこと。これで、トランプはまた「オバマケア廃止ができなかったのは自分のせいじゃない、造反共和党議員のせいだ」といえるようにしてしまいました。

トランプは素人なので、こういう「議会で票をとりまとめる」力がないことがわかります。大統領令を乱発することはできますが、賛否が入り乱れる難しい分野で、本格的な法律を作って動かす力はない。

だから、表面的な騒ぎだけで、何も動かない4年間(あるいはもっと短い?)になる、という私の予測は続きます。