大前研一「日本/イタリアを比べて考える、デザイナーと零細企業の地位」
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注目のコメント
日本においても消費特性も多様化し、さらに人口減少で海外への目も向かいやすくなり、さらにインターネットや物流の高度化で海外での商流も昔から考えれば随分作りやすくなりました。
それもあって、地方都市で独自に商品を作り、海外にも輸出をしている事業は個々数年増加して成果を上げ始めていますよね。恐らく今後は単に商品とかだけでなく、インバウンド向けとかに様々なサービス開発も進んでいて、零細企業だからこそできる高品質なものを限られるカタチで提供するビジネスは多様なカタチで伸びていくと思います。
少なくともイタリアとかも昔は産業革命後に大量生産に傾いてダメになったものも多く、その後に国際競争力が低下して、外貨獲得力として零細企業やデザインに注目が集まったり、食文化とかについても再び目を向けられたという流れ。
日本も一定の産業成長の時代から落ち着き、これから多面的な「成熟」をもって新たな成長を遂げていく時代に入ったと考えていけば、これからが地方における多様なデザインや零細企業が高く評価される時代になるのではないかと期待を込めて思ったりする。デザインへの意識付けや中小零細企業の重要性を説く意味では良いことが書かれていますが、ちょっと日本の企業を馬鹿にし過ぎ感が…(笑)
確かに世界的有名ブランドを多く排出しているのは確かですが、そもそも日本はイタリアの倍の人口を抱え、結果として見るならばそれでも一人あたりGDPはイタリアを上回っているのが現状です。(差は大きくないですが。)
日本は日本のやり方で素晴らしい成果を出してきたのは事実です。さらに批判を恐れず言えば、ここ20年弱のデフレは一概に「企業のやり方に問題があった」などと言うべきではなく、政府の経済一時的低迷状態にも関わらずの消費増税(1997~)や政府支出の超削減により生まれたデフレギャップ分の当然の結果でもあります。
ただし、日本企業もイタリアのデザインへの考え方から学ぶ部分は多くあると思いますし、現在の流れでもあると思います。(福井などでもそういった勉強会などが開かれ、毎年「自分のブランド」として成功を収める企業が増えている)
また、ぜひ日本のある程度の規模の企業には、発注先の中小零細企業を単なる下請けとして扱わないでほしいとは思いますね。大前さんが語るイタリア人は清々しいなぁ。「人生を終えるときは貯蓄ゼロでよい、自分のためにすべてを使い切って「ああ、いい人生だった」と言うのが幸福なのです。」とは。そんな人生もいいなぁ。