国営を抜いた新興LCCベトジェット。激化するASEANエアライン市場
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ベトナムの新興LCCベトジェットが目覚ましい成長を遂げています。遂に、国内シェアはベトナム航空を抜きました。そのベトジェットが2月末に上場しましたので、解説記事を書きました。敏腕女性経営者のタオ社長が率いるベトジェットの今後の展開は要注目と思います。
最近、LCCとフルキャリアの境が曖昧になるような場面も見られています。いずれにせよ、当面はASEANの高成長を背景に市場自体が拡大しますが、数年〜10年後はパイの取り合いが激化する可能性が高いです。
後藤記者と私で共同インタビューしたエアアジア会長のトニー・フェルナンデス氏へのインタビューもあわせてお読み頂くと、アジアのLCCについて理解が深まると思います。
・日本の航空業界には「ユニクロ」が存在しない
https://newspicks.com/news/1933073
・社名の由来はX JAPAN。国境を超える「空のユニクロ」
https://newspicks.com/news/1933080
・ANAと「スピード離婚」、そして日本市場のリベンジへ
https://newspicks.com/news/1933081僕達のような外資系企業に勤める、いわゆるミドル以上の生活をするベトナム人社員でさえ、飛行機を多用することが少ない中で、これだけ伸びてるということは、間違いなく、これからも成長し続けるはず。
ちなみに直近のホーチミン証券取引所の時価総額4兆7034億円
時価総額上位ランキング
1、ペトロベトナムガス
石油・石炭製品
585,777,000,000円
2、ビナミルク
食料品
550,812,000,000円
3、軍隊商業銀行
銀行業
517,508,000,000円
4、ベトコムバンク
銀行業
435,289,000,000円
5、ベッティンバンク
銀行業
295,708,000,000円
6、BIDV銀行
銀行業
234,501,000,000円
7、ビンコム
不動産業
210,484,000,000円
8、バオベトホールディングス
保険業
203,186,000,000円
9、マサングループ
食料品
147,316,000,000円
10、アジア商業銀行
106,642,000,000円
※参考
http://www.vina-finance.com/rank/rank_02.phpベトジェット飛躍の要因の一つは、若者による利用が激増していること。国内移動だけでなく、近隣諸国への移動も彼らは長距離バス感覚で使っています。安い。CAがカワイイ。あと機体が新しくなりつつあることも見逃せません。昨年オバマ前大統領が来越した際に、パフォーマンス好きのタオ社長は、ボーイングと110機の新規購入契約を結びました。
(拙稿の写真をご覧ください。大統領と首相が立ちんぼデス)
http://masakoo.blog.jp/archives/60750301.html
ベトナム航空の高収益は、ドル箱のハノイーホーチミン線によります。経済の中心ホーチミンと本社機構のある北のハノイ間は2000km弱あり、たっぷり2時間かかります。これを私のような駐在員が日帰りまたは一泊でガンガン往復。そんなビジネスマンが沢山いるため、早朝から深夜まで毎時にフライトがあります。東京ー大阪移動の感覚です。こちらの機体も昨年からエアバスが増えて、綺麗になりました。ホッ。さらにいうと、昨年スカイトラックスの評価で☆☆☆☆をもらったので、従業員のモチベーションも上がったのか、サービスが途端に良くなりました。
まだまだ汚職があちこちに残る国ですが、航空業界はよいスパイラルに入っているようです。
