Googleのドローンを使ったインターネット通信計画が中止に
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太陽電池とバッテリーで24時間飛び続ける無人機というのは単純な発想なのですが,現在の太陽電池は効率が悪く,電力収支が成り立ちません.概念検討すると,機体サイズがどんどん大きくなって破綻します.よって,現在の技術レベルでこのタイプの無人機が成立しないのは自明です.
日本でもJAXAを中心に高高度滞空型無人航空機の研究開発を行っています.
http://www.aero.jaxa.jp/research/star/uav/
太陽電池はおまけみたいなもので,レシプロエンジンで発電しながら飛行します.72時間の飛行時間が当面の目標です.
同様の計画であるFacebookの「Aquila」
https://newspicks.com/news/1973861
もおそらく断念するでしょう.
もしもっと滞空時間を延ばそうというのなら,飛行船になります.これもJAXAが「成層圏プラットフォーム」として研究していました.欠点は風です.日本付近は偏西風(ジェット気流)が強く,また飛行船の構造に問題があり,計画は断念しました.
なかなか一筋縄ではいかないのです.
【追記】
ドローン(無人航空機)を携帯の基地局とする研究は,NICT(情報通信研究機構)が行っています.
https://www.nict.go.jp/press/2013/03/18-1.htmlドローンで5Gの高速通信環境を簡単に作れるプロジェクトが終了するとのこと。元々ソリューションが気球でやるプロジェクトルーンと被っていましたし、住み分けするのかと思いきや、競争させてたんですね。これで新しいネットインフラの構築は気球のプロジェクトルーンに絞られました。元々こっちはラリーペイジ一推しでしたし注目度も高かったと思います。さらばGoogleタイタン。Googleファイバーも拡大を止めることから、段々とフォーカスをし始めています。この先の展開を想像するのは容易でしょう。
これらについては単に挫折により中止というより、優れたほうにフォーカスしたのだと、思われます。動き続けるものから電波を発すると電波の安定性確保が苦戦するでしょうね。それも実験や検証の結果。そういう意味では機体の安定しそうなProject Loonのほうが容易に思えます。
Googleほど体力のある会社はどんどんチャレンジして成功も失敗もナレッジを社会に還元して欲しい。