シャープ、国内生産再編 電子部品の三原工場閉鎖へ 鴻海傘下で構造改革始動
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これは妥当なところ。本来は、2年前にすべきことだが、カネがなくリストラきなかった。
既に発表された組織体制を見れば想像できる。
①TVセットをディスプレイの下に入れた(矢板工場も)
②デバイス(福山、三原)をカメラモジュール(福山)を取り出し別にした
三原は、LEDも実態あまりないから、福山と一緒というのは納得、福山のカメラモジュールは、過去、欲しい会社があったが。
この中で揉めそうなのは、矢板だろう。
TVのセットは、亀山にもあり、堺にも展開できる。
さらに、中国もありうる。
パネルの後工程と、TVのセットは、あまり差がない。
垂直統合がいいかもしれない。
ソーラーの葛城も仕方ないだろう。ソーラーはパネルでなく提携でソリューションでいくはず。
ここには書いてないが、大きな課題は天理のR&Dだろう。
施設はかなり老朽化。天理駅からタクシーで数千円と遠く、山の上。
正門から各建屋も遠く不便。既に、OLEDの蒸着機など主要なものは、堺に移している可能性もある。
それも含め、全社のR&D体制をどうするかが最大の課題。
EMSには、わかりにくいだろうが、最も重要。三原工場は2002年に操業開始。
14年間だったわけね。
イメージだけで非難が増えるのはシャープや鴻海にとっても気の毒なので細かく見ておきたい。
三原工場はCD/DVDプレーヤーの盤面の読み取りに使われる赤外半導体レーザーを作るための工場だったが、ご存知の通りストリーミング全盛時代、この手の半導体レーザーが売れなくなってるというのは間違いないところだろう。なかなか事業を別の用途に展開するのも難しかったのだと見える。誰もCD/DVDを買わないこのご時勢からすれば閉鎖やむなしというところだろうか。
企業の側からすれば国内再編の名の下にどんどん事業縮小していくお墨付きが出来たようなもんだろう。鴻海がそう指示するのだから仕方がない、と言えるようになったわけで、リストラ(拠点統廃合)はどんどん進むだろう。
一方で地方の雇用や周辺経済へのインパクトは間違いなくあるわけで、再雇用支援などはどんどん行われなければ釣り合いが取れない。
今後、こういう再編が海外企業主導で進むことも増えていくだろうが、雇用の流動化により年齢や性別を本当に問わない再就職が進まないと立ち行かなくなってきた。
これまで広島で取り組んでいた事業はLEDや半導体レーザーということだが、集約先の福山はカメラモジュールの拠点であり、カメラモジュールは最大手スマホメーカーにも供給しているかなり規模の大きな事業。半導体レーザーは考えようによっては測距などでカメラモジュールと組み合わせることも出来るかもしれない。
(とはいえ、福山で開発が進むカメラモジュールの主要な製造拠点はベトナムであり、国内の集約がどこまで進むのかは今後も気になるところではある。)
過去記事。
http://japan.zdnet.com/article/35011257/
シャープの半導体レーザーは業界に先駆けた先進的な事業だった。下記記事参照。
http://www.sharp.co.jp/corporate/rd/34/pdf/99_p4.pdf
9/23付の化学工業日報では可視光など含めて半導体レーザー事業の強化が報道されていたが…
http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/09/23-26437.html既に下請などにわずかながら影響が出てきていますが、国、自治体とも未だ特別な救済策を講じていません。鴻海の出方を見ているというのが本当のところだとは思いますが、現場自治体では、経産省がシャープに対し、ジャパンディスプレイが買収に失敗したことへの鞘当てをしているためだ、という噂がまことしやかに囁かれるほど、疑心暗鬼が広がっています。現在、三原工場で300人、福山と合わせると2000人の雇用があります。昨年より希望退職を募って縮小を続けてきましたが、工場の閉鎖となると下請や関連企業への影響が大きいだけに、国・県とも早期に対策を打つ必要があります。技術力を持った関連企業も沢山ありますから、当面の延命だけでなく、彼らが新しい販路、活路を見出していけるような、長い目で見た応援体制を講じなくてはいけません。