ソフトバンクの巨大ファンド、投資家には不安要素も
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物事を簡略化して、既存SBグループをまとめて投資ファンドというか持株会社(HoldCo)と見てみる。
ファイナンスについては、HoldCoにて既にNet Debt /EBITDAの~4xのレバレッジが効いており、そして投資先の事業会社(OpCo)でも独自に借入れを行なったり負債を起債する。
HoldCoとOpCoにて二重のレバレッジを行う状態なので、HoldCoの個人社債投資家やみずほ銀行などのクレジット投資家は、支払いの優先劣後関係にてHoldCoのエクイティ投資家(普通株式)よりも優先投資家であるものの、OpCoのエクイティ投資家よりかは構造的に劣後に位置する。HoldCoのエクイティ投資家は、世界的な量的な金融緩和と低金利環境を最大限活用し、キャピタルストラクチャー上で最も深いところにいるLevered投資家うーん、考えるほどよく分からない。まず、そもそもこの金額はベンチャー投資ではない。そして一般論として、資金額が増えるほど、投資対象を狭めざるを得ないので、ファンド運営は難しくなる。かつ、昨日下記でコメントしたように、ソフトバンクは通常の投資と、ARMのような「連結化する投資」を行っているが、大規模なものは後者であって、前者で大規模なものはニケシュ・アローラ氏が主導したインドのFlipKartあたりで、それも数百億円といった単位だったはずだし、投資ファンドという形態ではない。ファンド形態でやる場合は、本体との利益相反のバランスも難しい。
似ているようでかなり違う、それをなぜわざわざこのタイミングで孫氏・ソフトバンクははじめるのだろうか?Sprintはまだまだ厳しい状況、そのなかでARMを買った。ARMの未来に賭けていて、その影響力を拡大する方法としてというのが一番ありそうだが、リソース不足になるリスクがとても高いとも思う。
それなのにこれだけ期待を集める(株価やコメントなど)。期待を集められるのはすごいし、分からなくもないが、ひねくれものの自分には「楽観」に見える。そして楽観という言葉で思い出すのは『相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』というジョン・テンプルトンの名相場格言。
https://newspicks.com/news/1832836?ref=user_100438