日銀国債買い入れ、超長期ゾーン減額-新たな枠組み下の運営方針 (1)
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10年債利回りを0%近傍に誘導すると決めた9月21日直前以降の利回り推移は
20日 -0.065%
21日 -0.035%
23日 -0.055%
26日 -0.060%
27日 -0.080%
28日 -0.090%
29日 -0.090%
で、決定直後こそ0%に向けて上昇したもののその後は金利の下限を試す動きに転じています。-0.1%が下限との見方もありましたので、想定範囲内で淡々と金利操作に動き始めたということでしょう。急激に買入を減らすと量的緩和の縮小と取られかねないので、思ったより小幅というのも想定の範囲内かと思います。「量」か「金利」かを論じる時に、「有効な量」について誤解があるように思う。ベースマネーが増えても、それが日銀当座預金の積み上げにとどまる限り、世間に出回るマネーの「有効な量」は増えない。「有効な量」の拡大には、銀行貸出が伸びる必要があり、そのためには財政を拡張する(といっても現物への支出増よりは減税や給付金が良いが)ことが必要でしょう。「量」が無効だとは思わないが、「量」のカウントが形式的であっては議論が不正確。
長期金利操作目標0%程度の下限の許容範囲は-0.1%ということなのかもしれません。一先ず超長期ゾーンの買入額を各々100億ずつ小幅に減額してみてイールドカーブにどの程度影響するか見極めたいといったところでしょう。会合後の会見で黒田総裁はテーパリングを否定していますから、今後も減額する場合は徐々に行っていくのではないでしょうか。まだ始まったばかりですし、長期金利の推移次第なのでしょうけど。