格安スマホ急拡大、市場に150社超 乗り換え抵抗感薄れ、若いユーザーも増加
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MVNOは年明けから拡大が加速している感じであり、今年一杯が勝負。自分が現在支援しているMVNO会社も今年の勝負に向けて鋭意仕込中です。
記事にもありますが、MVNOが注目される理由としては、キャリアからの回線卸値が下がってきていることと、スマホ化による料金上昇と協調寡占による高止まりによるユーザーの不満の蓄積がありますが、日本の市場環境としてはスマホ化によって携帯キャリアのバリューチェーンがアンバンドル化してきたという背景があります。
ガラケーiモード時代では、通信キャリアは回線のみならずiモードというプラットフォーム、更には初期には「公式コンテンツ」としてコンテンツもコントロールしていましたし、ユーザーはキャリアメールを使うということでISPの価値も取込み、端末も基本はキャリア側が仕様を決め端末メーカーは単に作るだけ、という世界にも類を見ないほどの垂直統合を達成していました。
これが、スマホ化により、端末がiOS、androidで標準化されると端末レイヤーは切り離され、プラットフォームもアップストアとgoogleプレイに移行しコントロールを失い、キャリアメールも使わなくなり、というように一気にアンバンドル化(=土管化)が進み、ユーザーのスイッチングコストが大きく下がったということが大きな後押しになっています
一方で、SIMだけを提供するMVNOは参入障壁が低い過当競争。この中では魅力的な端末を取り揃え、量販店などのリアルのチャネルを持つプレーヤーが強みを持っていくと想定されます。その意味で、PHS/データカード会社にすぎなかったところから、格安スマホ路線に転じたワイモバイルの戦略転換は見事だったと感じますMVNOは明らかに150社は多いため、これから数社の勝ち組と多くの負け組に分かれると予想しています。
ちなみに、MVNOは1年で2.7倍に急成長という記事はこちら。
http://japanese.engadget.com/2016/04/25/sim-1-2-7-2-sim-mmd/
MNNO=格安スマホというネーミングはあまり良くないですね。安かろう悪かろうに見えてしまい、インフラという「絶対的安心」の必要性を少し犠牲にしているように聞こえ、それが「言葉にできない不安感」を創出しているような気もします。
インフラなので「安定して常につながること」「十分なサポートが得られること」が必須で、そこを絶対品質としてユーザーは求め、盲目的にMNOで契約継続、の構図。
MVNOも十分に役割を果たせるレベルになっているので、いかにイメージを払しょくできるか、払しょくできた提供者が勝ち残る気がします。大まかに言って現在の国内の携帯電話市場はおおよそ、6000万台でうち半分がスマホ。更にその半分がiPhone。
MVNO市場はおおよそ、400万件が現在の市場規模と言われているが、ここに150社が集中する、ということは殆どの業者が誰も儲からないレッドオーシャンな市場だと瞬時にわかる。MVNOに進出するのはMVNO以外に何かで儲けられる動線が作れる会社、例えばLINEなんかはその筆頭になってくるのだろうし、イオンなんかもそうかもしれない。
アメリカでも結構気軽にMVNO端末を買ってサクッとその日から簡単に使い始められる。その上で一つ感じるのは各社が用意する端末がどういうものか?と言うのが結構大事だなあということ。イニシャルで良い端末を用意できるのとできないのとではかなり違ってくると思う。